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かつてユリアンと同世代で銀A伝にどっぷりつかった過去をこじらせ、ムライ参謀長と同年代になってから再燃してしまった管理人のブログ。 腐れ要素あり、注意! Twitterやってます、お気軽にどうぞ♪ 銀A伝用垢→@fukurasuzumlogh
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差し支えなさそうな概要のみ、ざっくりまとめてみました。
あくまで個人的、主観的なメモですのでご参考までに。
また、多分そんな価値もないと思いますが、ここからの抜粋SNSは厳禁です(`・ω・´)ゞ

後藤総作画監督のトークショーは本日2回。
前半と後半と2回来られているかたもいて、ちゃんと話を若干変えて下さったそう。
私が参加したのは2回目でした。

最初にお約束の
「原作またはOVAから入ったかた」
「ノイエから入ったかた」
の挙手アンケートから。

ノイエからの方がかなりいて、郡司プロデューサーが「多田監督に伝えます」と喜ばれてました。

後藤総作画監督は、プロダクションI.G.の前身、アイジータツノコを立ち上げたかたで、現在も取締役のかたでした…
絵もすごいですが、ビジネス的にもすごいかただったことを初めて知った迂闊ものです(泣)

【裏話その1】ムライ准将誕生秘話
最初、後藤さんは1話しかでないようなチョイ役、サブキャラを担当されていたらしいのですが、そのなかでひとりの人物に多田監督が眼をとめ、「このキャラだけムライに使わせて」と一本釣りされたそうです。
キャラ表も表示されました。
ムライさん、身長172センチ。

「メガネかけてていいんですか?」と確認したのですが「このままいってくれ」とのこと。
実は、最初は帝国側のサブキャラで、帝国の軍服を来ていたそうです。

【裏話その2】シェーンコップ誕生秘話(シェーンコップリテイク事件)

フィルムができあがり、撮影までしている段階で、「フィルムみたら若すぎるからもっとイケオジで」と監督から指示がでたそうです。

ここで、シェーンコップのお顔の新旧比較が。
旧はしゅっとして若く、新は渋みがある感じです。

「これから変えるの?!」とびっくりしながら、撮影まで終わっていたのを、作画まで戻って、動画、撮影、仕上げ、やり直されたそう。
結果、「直してよかった」とのことですが、当時はスタッフ総出で「シェーンコップを全部直してるんです!」と本当に大変だったとのこと。

【裏話その3】コンテ撮から本撮までの流れ

コンテ撮→原撮1→原撮2→原撮3→動撮→タイミング撮→本撮、の段取りで進むとのこと。
いまのアフレコはほぼ原撮あたりでやることが多いそうです。ボールドというセリフの箇所指定があるとのこと。
(本当の絵ができてからのアフレコはプレッシャーを感じるというかたもいるそう)

進めば進むほど、カクカクした動きがなめらかになり、背景も入り、青い線(陰)、赤い線(ハイライト)も入っていきます。

本撮になると、空気感が違う。フィルターかけたり、肩を光らせたりしている。

アニメは、段階を踏みながらこうしていっこいいっこ仕上げていく、とのこと。
コンテ撮は全体をみるためもあるそうです。

ここでサンプルで見せてくださったのは、第7話の対シュトックハウゼン麾下のバトルシーン。
第18話にもかっこいいバトルシーンがありますが、第三章でもあるそう。
バトルシーンは、後藤監督は顔だけかかれて、他は別のバトル担当のかたが描かれているそうです。

【裏話その4】フォーク准将の卒倒シーン

「表情もっと出したい」と顔の影を変えられたそう。
多田監督も「キャラがわからないくらい表情やっちゃっても大丈夫だよ!」との太鼓判があったそう。
そこで「やれるだけいれちゃおう」と、後藤監督も自分の顔を鏡にうつし、フォークっぽい顔をして陰をつけられたとのことです。
「おれが卒倒したらこういう陰のつけ方になる」と。
作画される方、本当にすごいです。

【裏話?その5】郡司プロデューサーからの質問。軍服を描くコツは?

「軍服を描くコツは?」に、「コツはない」と答える後藤監督。
ただし、猫背にならない、軍人らしくたつポーズには気を付けていて、そうではないものは直されたとのこと。
(多田監督から、始まる前から注意があったそう)
「たたずまいが大事」「民間人じゃなく軍人とわかるように」と多田監督はよく言われるそうです。

【裏話?その6】「敬礼」コーナー

☆帝国は、ドイツ(海軍式)敬礼

指は伸ばして、親指が前から見えないように手のひらにそえる…などの説明書きがあり、実際にスタッフのかたが学ランにベルトをしめて(!)それっぽいシルエットで敬礼している写真資料が。
敬礼を熟知しているかたに、資料をわたして確認もしていただいたそうです。

このあたりをきちんと共有しておかないと、手のあげ方がまちまちになったりして、リテイクの山になるそう。
ここをきっちり資料でおさえたおかげで、1話のしゃきっとした敬礼もあるそうです。

☆同盟は、イギリス(陸空軍)式敬礼

手のひらを前に、親指以外は伸ばして添える…などの説明書きとともに、同じく同盟っぽい服装をしたスタッフさんの敬礼写真が。

「敬礼もいろんな敬礼がある。わからないで書くとリテイクも多いし、見てるかたに「違うよ」と言われてしまう」と。
郡司プロデューサーが、「海軍は脇をしめるんですよね」と。(狭い船のなかだから、と私もきいたことが)

【裏話?その7】設定資料集チラ見せ

・本編では出てこない、タイロンパパと宇宙に飛び出したばかりのヤン5歳の姿も!
旅立ち当時は「跳躍(ワープ)のたびに体調を崩して吐いたり発熱したり」していたので、吐きそうな絵もある細かさ。

・スパルタニアン格納庫も!

・戦艦の話
帝国戦艦は、地表に置いて自分の領土を制圧できるよう、大気圏降下能力がある。
だから、1本うまい棒のようなかたちをしている(笑)

同盟戦艦は、大気圏降下能力はない。
重力の制約を受けないため、レゴブロックみたいに組み上げる式で、重力あるとぽきっとおれそうな細い部分もあるし、全面に火力を集中するかたちになっており、後ろはほっそりしている合理的なかたち。

【質問コーナー】ここで、参加者からの質問コーナー!

たくさん質問されるかたがいて盛り上げて下さり、たくさん答えてくださいました。
そのなかから抜粋。

【Q】軍服の素材は?
【A】アニメーターにとって大切なことは、素材がわかるように書くこと。
皺の寄り方などで決まってくる。
「これはこういう素材」などと共有したり最初に描いた人に確認してあわせていく。
同盟の軍服は、薄くもなく厚くもない素材とのこと。

ここで、第1回目におひろめされたラインハルトの軍服資料が。

「この感じがいいですよね、皺のはいりかたすごくカッコいい。銀英伝はこれないと魅力にならない。画面に色気がある。」と、うっとりの郡司プロデューサー、および場内。

郡司プロデューサーは、後藤監督が絵を描かれてるそばに来た時も、絵をみて「いいですねー」といつも言われるそうです(笑)

帝国の軍服の方の部分は、2Dで貼り込んでるため、絵は場所だけ書いてあるそう。

I.Gさんには、アーカイブ部署があり、莫大な保管料をかけてきちんと原画を残されているそうです。
「行ってみれば江戸時代の浮世絵のように、いまは当たり前でも、後世に絶対価値があるもの。素晴らしいもの、文化、残していきたい」と。
「全部がタブレット作画になっていくでしょうね」と後藤監督もおっしゃりながら、「紙と鉛筆の色気もある」と。

【Q】邂逅から星乱まで劇場での通し上映は?
【A】邂逅のイッキ見をやったとき、3,000円もするのでは集まらないのでは…と危惧していたが、三桁のお客様が来てくれてありがたかった。
ノイエはまとめてみるほうが腑に落ちる作品でもあるので、松〇さんにすぐメールしておきます、とのこと。
(ぜひ、やってほしいです!2晩かけてになるかな?(笑))

【Q】アムリッツァ星域会戦は原作から変えてああいうかたちになったのはなぜ?
「なぜ、ビッテンフェルトがワルキューレを出したのが早すぎたのか」
「なぜ、脱出できたのか」
を検討していて、そこに着地した。
そもそも
「なぜ同盟はアムリッツァに布陣したか?理由がないと」
「防御に適したものがあったのではないか」
という議論から、採掘惑星案が生まれた。

***

やはり、実際の絵をみての解説は非常にわかりやすく、後藤総作画監督のお人柄と、郡司プロデューサーのお人柄も対照的で、トークもすごくおもしろかったです。

「最大の敵は尺」というお話もありました。
第三期以降は、多少長めになってもぜひノイエのリズムで描いていただけたら嬉しいです。
補給も尽くせる限りは作ります!!

以上、簡単ですがまとめでした。

拍手[4回]

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第2章スタッフトークは、多田監督、三間音響監督、音楽担当の橋本しんさんによる、音がテーマのトークショー。
最初はおひとりおひとりの役割のご説明から。
[多田監督]
簡単に言えるかわからない。
いわゆるフィルム作りの現場のチーフディレクター。
商業アニメを作るうえで、ディレクターは複数いて、ノイエには6人ほど演出家がいる。
それのチーフディレクター。
フィルムを作りながら、三間さん橋本さんと相談して音楽やキャストを決めたり、収録、ダビング(効果音ミックスしフィニッシュする)し、フィルムの完パケまでお付き合いするお仕事です。
[三間監督]
通訳です。
まず、アフレコの時に多田さんがするダメ出しを通訳します。
(ここで多田監督がいきなりダメ出し話?!と動揺(笑))
「こうじゃなくこうしたい」「どうしてダメか」を伝える。
例えば「もっと強い情熱が欲しい、声が欲しい」、宮野に、「納得できないイラ立ち入れよう」とか。強さ熱さを引き出す。結果を出すまでの間をやる。
曲は、監督の「楽しい」という指示を、「どう楽しいか」、ウキウキなのか、身体いっぱい動かす楽しいなのか、を通訳してメニューに書く。
監督の「楽しい」を「静かにウキウキ」とか書いて橋本さんに伝える。
音は、「ドカン(という音が)欲しい!」と言われたら、「ガソリンと金属を混ぜた音」と指示する。
違うことを伝えると、違う作品になってしまう役です。
[橋本さん]
そうだったんですね、あれは三間さんが…
わかりやすいメニューありがとうございます。
私は監督と打ち合わせて、想像、イメージで曲を作り、具体化(レコーディング)させます。
今回はストリングスや管楽器を使うので、「これだけの人数をあつめてください」とスタッフさんに依頼して、大きなスタジオでレコしました。
その時に自分の曲を聴いて、ああよかった、だめだった、と思いつつ、ミュージシャンに説明しながらレコを進めました。
☆三間さんと橋本さんはなぜ参加することになった?
[三間監督]聞いてみたい。金ですか?(笑)
[多田監督]尊敬してるからです。
[三間監督]あとで飴あげます(笑)
[多田監督→三間監督]
チーフディレクターの仕事をはじめた最初も三間さんだった。
監督補(副監督)でも三間さんにお世話になった。
通訳だ、と。
キャストに対して伝える力すごい。
こういうやり方があるんだって驚いた。
一番好きなのは音楽のはりかた。
ものすごい時間をかけて選曲していく。
ある大晦日(笑)、自転車で都会を徘徊してみようと、音響スタジオのそばの三間さんに事務所の近くにも行ったら、
大晦日に電気ついてた。
三間さん、ずっと音楽はってたんだなと。ワーカホリック。
そんな仕事ぶりが好きでオーダーしました。
[多田監督→橋本さん]
初めて一緒にお仕事しました。
最初お会いした時は、「どこのサーファーだ?」と。ものすごいラフだった。
音楽大丈夫か?と
(橋本さん、やっぱりそうでしたか、と笑)
お話しすると、ものすごくこちらの意図を知ろうとしてくれる。
銀英伝の内容にも興味持ってくれる。
メインテーマはこれだ!というものだった。
(メニューは三間さん)
プランを話して、信頼をもって仕事をしている。
☆ノイエのオーダーについて
ノイエではどんなオーダーを?という司会さんに、「多かったですね!」と口をそろえる三間さんと橋本さん。
[三間監督]
橋本さんとずっと会わせてもらえなくて、ゴーストライターかと思った。
自分はメニューだけ書いて、打ち合わせは監督がやっていたから。
2回しかお会いしたことない。今日初めてちゃんと話している。
なぜ1年隠されていたか(笑)
[橋本さん]
1年、1人での作業が多かった。寂しかった。
[三間さん]
お会いするときには緊張した。お会いして、お話しできるかたなんだなと思った。
☆橋本さんはどうイメージして作曲されていたか
[橋本さん]
2ndシーズンは物語的に、緊迫感、スピード感、壮大さ、そんな言葉がメニューに結構あったので、
そこを重視して作った。
☆橋本さんが一番苦労した点
[橋本さん]
1stシーズンで30~40曲書いた。今回追加で11曲かな?書いた。
そことの差別化が難しかった。
ずっとやってると、似たものができてしまう。
前回よりもっと、壮大、激しい、悲しい、と自分のなかで思いながらやって、書き直しもした。
自分のなかで納得いかず没にしたものもある。
☆三間さん、ノイエならではのことはありますか?
アフレコで気を付けているのは、ヤンもラインハルトも、トップに立つ人物。
指示するとき、承諾するとき、何人の命が乗ってるか考えてねと言っている。2人だけで決めないでね、と。
そこがないと軽くなってしまう。
自分も戦争経験があるわけではないが、アニメ製作などで、皆の熱い思いを担いでいる。
それと同じように、艦隊の長であれば、命を預かっていることを必ずこころがけて、と。
わかっている人はどーんとしているが、絶えず新しい人が入ってくるから、絶えず言い続けている。
その人が「わかりました」と言ったら、
「きみがわかりましたといった瞬間に100人の命が宿るんだよ」
と。
ほかのアニメに比べ、しつこく言っている。
(OVAの話)
前作はクラシックCD100枚だった。明田川さんのもとでやっていたが、アメリカに三か月くらいいくからやっておいてね、と。
30歳くらいのときに。
大役者さんたちに「こいつ大丈夫か」と思われながらやった。
車が大好きで、通勤も車だったが、そのなかでずっと聞いていた。
その時は6ミリをコピーしていて、リズムでハサミいれながら切っていた。
失敗するとコピーからやるのが大変だった。
今はPro Tools(プロ・ツールス)とかでアンドゥで戻れるから楽だけど、他が大変。
音楽はバラバラに貰う(リズム、弦、管楽器など)ので、バラのものを絵に合わせて繋いで作る。
数フレズレてても嫌なので、大晦日まで仕事している(笑)
☆橋本さんは実写の劇伴も担当されているが、ノイエで違うところは?
[橋本さん]
月9みたいな恋愛とかが多かった。それはモーツァルトとかバッハみたいな軽いビートのもの。
ノイエは、クラシックで言うと大交響曲。マーラーやブラームスな感じ。
だから非常にやってて楽しかった。壮大なスケール感があった。
☆劇場での上映をどのくらい意識したか
[多田監督]
TVシリーズ企画からはじまっているが、何らかの形でスクリーンにかける形にしたいと絵作りしていた。
なので、上映あるかないか構わず、最初から意識していた。
キー局で許されるなら、ラージビスタで作りたかった。予算倍以上だけど。
宇宙戦艦のおさまりは横長のほうがかっこよく見えるから、やりたかった。
フルサイズのフレーミングでも、劇場でかかることを想定していた。
群像劇として、登場人物のドラマにカメラを向けていこうとスタートしたので、アニメ的なフレーミングは多いけれど、戦艦は大画面を意識した。
だから3Dのモデリングも、ものすごいアップまで寄れるように、そのくらいの設計図がPCに入っている。
なのでTVで見ると、つぶれていたり、小さいのがいっぱいいたり(笑)する。
☆第2章の印象的なシーン
[多田監督]
わかりやすいところで、救国軍事会議の布告の場面。
客観的なカメラにならないよう、主観的にとった。
わざとらしく、グリーンヒルの顔を見せない。
指令室の皆の顔が驚愕していき、目線誘導からのフレデリカ。
ヤンはフレデリカを見ていて、意外と気遣いちゃんとできる。
人物の主観、気持ちに寄った演出で、よくできている。
あとはスタジアム。
ジェシカを単なる女闘士、女革命家にしたくなかった。
戦闘では、死ぬ人ギャーというのはわざと入れていない。
ここではキャラにカメラ寄せるディレクションで、はっきり、ジェシカの絶命を映した。
自分の絵コンテ担当回ではなかったのだが、絵コンテあがってきたときに、ジェシカは眼を閉じていた。
それを開けさせた。
残酷さを出す意図ではない。
彼女は写真を探していたんだ。
まだ何かやろうと、生きようとしていた。そこで絶命した。
だから、目を閉じてちゃいけないんだ、と。
[三間さん]
第2章で特別こだわったところはないけれど、ひとつ前の質問いいたい。
多田監督が劇場でやりたいといった時、3.1chにしましょう!と伝えた。
スピーカーが、C=センター、R=右、L=左、で3。それにブーム(重低音でるもの)で+0.1。
外では艦隊戦ドンパチしていても、艦橋ではそのドンパチは聞こえない。
BGMは外も中も変わらない。が、単に音を大きくすると、ヤンのしゃべりが聞こえなくなる。
重低音で外と中との違いを出しておいて、セリフはセンタースピーカーからだす。
センターから出るので、聞きやすい。
セリフがぬけて聞こえるのは3.1chだから。
つまりは、映画館では、同じ料金払っても、真ん中の方が得している。
これをわかっていると、他の映画館にいっても、「これ2chだな」とか違いがわかる。
映画の「聴き方」のコツですね。
[橋本さん]
三間さんすごい。
「俺トークショー苦手なんだよな」って言ってたのに。
[三間さん]
出るまでは嫌だけど、出れば、目の前にいるのは役者さんと同じだから。
皆、じゃがいも(笑)
(多田監督が、だまされちゃだめ、三間さんは「勉強してきた?」って聞くと「してねーよ」って答えて勉強してるのと同じ、と)
[橋本さん]
ふたりがこだわってくれたおかげです。
音つくって、はってもらって、初めて完成形を見て、どういう使われ方をしているかが、びっくり玉手箱。
ジェシカのシーンは泣く。
ロイエンタールと…あの…(言いよどむ。ミッターマイヤーかな?と思いのほか)モビルスーツのシーン!
ここでこれ使ったんだ、と割と意外性があり、どきどきした。
今回もありがとうございます。
☆ここで告知。
・まもさんと梅原さんの舞台挨拶に、「こういうとき呼んでもらっていいですか?」と三間さん。
☆最後に
[多田監督]
あまりきちんとしたトークできていない。もう少し面白いことを、と終わっていつも思う。
でも、笑いを取るよりも、作品の中身を離したほうがいいかな、と(仰るとおりです!)。
僕ではなく、ノイエを、番組を今後ともよろしくお願いいたします。
[三間監督]
お笑い担当だった三間です(笑)
予習したかいがありました、また予習してきます。
[橋本さん]
スタッフや製作陣の熱い思いが非常に詰まった作品です。
よろしくお願いいたします。
最後、大拍手に送られての、面白いお話てんこもりのトークショーでした。

拍手[1回]


おっさんずトーク第2章は、冒頭いつもの注意事項の他「トマホーク、薬物の使用禁止です」から、「ここ映画館ですので、スクリーンもシートもある。それらを使って人を口説くことも禁止です」のおっさんず節から始まりました(笑)
まずは恒例の、挙手アンケート。
「ノイエから見始めた人」
かなり多数!なんと近くの8人中2人が手を挙げられてました。
深い沼へようこそ、と恒例の歓迎が。
「前回おっさんずトークに来た人」
これは業が深い…と。
というところで第3章です。
☆は、パワポの文字です。
☆ヤンとシェーンコップ、プラネタリウムのやりとり
いきなり来ました(笑)
場内の笑いに、「なんでここで笑い?真面目に選んだのに」と。
パワポでそのシーンが映ります。
「この映像は?」
「よくできたね、どなたが準備したの?」
「シェーンコップが事前に仕込んで」
「本気ですよね」
「仕込んで連れ込んだ、誘い込んだ」
「このパワポ作る感じで作った?親近感」
「軍の設備使って何やってんだってヤンもびっくりした顔」
次に椅子ドン!
☆ダビングでみんなドキドキ
とあおりが(笑)
「だって見つめあってるんだよ」
「最初は違ってた、廊下だった。でも編集のひとがもっとドラマチックにと
「どうドラマチック」 
「ほら、大事なシーンだから」
「でもよかった、広いところで。個室だったらたいへん。シェ強いから腕っぷしでかなわない(ひっしょさんの発言です)」
「音楽もいいし、いいシーンだよね」
「この後シェ、えんえん口説く。自分でやればいいのに」
「自分は器じゃないと思ってるんだろう」
「民主主義に独裁とか矛盾したことをえんえんと」
「次の小道具楽しみ、バーミリオンの前は何ドンだろう」
☆救国軍事会議、グリーンヒル大将の理想と、雑多な思想のメンバーのあつまり
「グリーンヒル大将がすごい理想に満ちた演説をする」
「その後ろでばかばか人が殺される」
「クーデター起こそうと人を集めれば、いろんな人が入ってくるよね」
「雑多なひとを集めざるをえない。特にこの人とか(クリスチアン大佐の絵をさして)」
「会社と一緒ですね」
「会社は理想に満ちた人が集まってるんじゃない」
「御社はちがうの?」
「4人ぐらいのときは…」
「生々しい話はやめましょう」
☆クーデター、やっぱり雪だった
「クーデターに雪景色、日本人の心象風景だよね」
「IGの株主総会も、雪の降る日にやったらスリリングじゃない?」
「緊急動議が起こる」
「真夏にクーデターやりたくないもんね。だらだらしてる」
「夏服じゃない、冬服だ」
「これ設定は4月なので、プログラムにも書いたけど、季節外れの雪なんだよね。遅い雪。名残雪」
☆オフレッサーの死
「惜しい人を亡くした」
「ロボアニメみたいな戦闘服」
(ここで、オフレッサーの特別仕様の装甲服の設定画が。
 刃は透けない、とか、プロテクター左肩に呪術文様、とかの記載あり)
(スーツの手も。パワードスーツマニュピレーター、手のひら部分とか詳細が
2019.2.13の日付と、2019.10.10決定稿の記載あり)
「髪は細部に宿るだね」
「船外作業用にスラスターついてる」
「弱いところ、付け根とかをレイピアで狙う」
「手裏剣、ボーガンもある。ちゃんと使ってる」
(ここで手裏剣、ボーガンの設定画。ボーガンは腰だめでうつ、手裏剣は収納時のかたちも)
「裏ではすごい考えてる人いる」
「いろんな才能があるんだ」
「もっと戦いみたくなる」
「オフレッサーで1本外伝作れそう」
☆オフレッサー亡くなるシーン
ノイエオリジナルシーン、ミュッケンベルガー
「走馬燈でうかぶ、今わの際にうかぶ顔がミュッケンって…」
「ミュッケンのいうことを、ああそうか、とわかったのが遅かった」
「見た目で悪にしないのが、多田ノイエ。知的で暴力的なオフレッサー。知的じゃないと上級大将になれない」
「パエッタやパストーレもそう。新しい価値観についていけないだけで無能じゃない」
「新しい価値観で世の中動き始めたのに、自分を変えられたミュッケンベルガーと、変えられなかったオフレッサー」
「アンスバッハは時代が変わってるのをわかってる。だから、逃げて、と思う」
「忠誠心から逃げない。複雑。今の価値観からすると違う動きをするけど1本通ってる」
「500年封建時代過ごしてきた人が下敷きにしているものを考えないと」
「キルヒアイスがラインハルトを急に「様」呼びするのも、500年続いた身分社会で生きてきた二人には上下関係が浸透しているので、当たり前のこと」
「閣下はよせ、とはいうが、様はよせ、とはいわない」
「この人達の中にあるのは、我々と違う意識なんだ」
「それをくつがえしちゃうのがラインハルト、とんでもない男」
☆ドーリア星域会戦
☆ついにこの人(グエン・バン・ヒュー)が!
「ファン多い」
「突撃しか能がない。といえば」
ここでパワポに、グエンとビッテンが並ぶ(笑)
「同盟の猪突(いのしし)」
グエンとビッテンが奇しくも同じポーズ。
「しょうちくさんに「ここにビッテンはめてください」って言ったら、レイアウトまで一緒だった(笑)」
「狙ったかのような」
「生き別れの兄弟?」
「フェザーンに従兄弟がいるのでは」
「グエン、殺したくないよね…」
「ビッテンは殺そうとしたのに生き残ったんだよね、ポプランと一緒に」
「ネタばれすみません、でもポプラン推しは安心しますね」
・ユリアン
「このユリ坊はなにさ」
「フレデリカに、ほ、ほ、ほ…憧れてるユリアン」(ほれてる、は回避)
「肩と心を同時につかまれたか」
「キルヒにも心をつかまれてた」
「ほれっぽいのか?」
「こうなってるとき(おびえてるユリアン)に、こうされたら(フレデリカの肩ぽん)、ほれちゃうでしょ」
・トリグラフ
多田監督大好きトリグラフ!
「6巻の円盤には座談会があって、そこでOPのトリグラフについて語ってる」
「たさかさんから「トリグラフでないけど大丈夫?」→「監督好きだからいきましょう、ガチャ(電話を切る)だった」
「でも銀英伝のファンはよく訓練されているから、三叉だからトリグラフだってみんなわかってた」
「そのあとにでてくるからアッテンボローだってこともみんなわかってた」
(わかってましたw)
☆ルグランジュの最後
「気の毒な」
「運と才能が足りなかった」
「全部足りないじゃないか」
「一般の兵士も、救国軍事会議を信じてるシーンが入る。彼らなりの何かを信じてた」
「これだけの艦隊運用できる人材残ったんだから、ルグランジュ、優秀な人望厚い人だった」
☆スタジアムの虐殺
☆ジェシカの死
「これTVで流せるかい?」
「無理かもしれない」
「最初集まったとき、こういうところ、逃げないでやろうと決めたから」
(朝日新聞にも載っちゃったしね、と時事ネタ)
「市民も徴兵経験あるから、軍隊経験者で、銃の扱いもすぐわかる」
「絵で見ると重い」
☆結局疎まれるメルカッツ
「本人一番わかってた」
「会社だとよくありますよね」
「こめかみに銃? IGすごいなあ」→「そうじゃなくて!」
「貴社の営業全体会議でありませんか?無理な数字を言われて、ガンバロー万歳!な感じが…」
「大声出す人が出世するんだよね」
☆ヴェスターラントの虐殺
☆王道と覇道
「王道と覇道、すごいこだわった」
「キルヒアイスはあくまでも王道。現実はそうはいかない」
「民を害する人々を許すまいと同じほうを向いていたのに、方法論が違ってくる」
そしてここで、
☆おっさんに質問コーナー
(Q1)
ヒルダがラインハルトを訪ねてきたとき、ラインハルトが珈琲をかきまぜていた。
これはブラック?原作読んでいないので申し訳ない
(A)
原作に書いてあります
ではさすがに終わらず、回答に。
「1巻あたりのラインハルト、たなかさんもキャラ固まってないんだよね」
「1巻でラインハルトが畜生、っていってて、ラインハルトは畜生なんていわないよなと原作みたら書いてあった」
「ラインハルトのキャラが固まるのは3巻くらいから」
「ということでここはクリームコーヒーです。なのでスプーンが必要」
とのこと。
(Q2)オリジナルの戦艦の名はどうやって考案しているんですか?
推しはフィッシャー提督、マナナン・マクリルです。
(A)
磯部Pから「みんな案を出しなさい」と言われ、まじめにやったのは郡司さん。
OVAオリジナルは大人の事情で使えないので、たくさん考えた。
郡司さんのところに、Excelで採用不採用のリストが磯部Pから来たとのこと。
決定は、監督の意向が大きい。
「帝国は北欧神話なのに、メックリンガーがガンダルヴァなのは、メックリンガーが変だから…というか、設定資料集買うと出てきます」
(Q3)ミュラーはでてきますか?
「英雄列伝にミュラーの名はない」
「第三章までは少なくとも登場しない。理由はある」
「アッテンボロー出すときも同じだった、どう出すかすごい考えてる」
「原作だと、ある時いる。あまりめだたない」
「考えて出していったほうがいい。印象深い登場を用意してあげたい」
「アイゼナッハ、レンネンカンプも」
「ミュラーの活躍みたいな、と思われるかた、続編が必要です!」
ということで、続けて
「告知コーナー!」
「円盤買っていただいて、ミュラーの姿をみんなでみましょう」とお約束の補給の流れに。
・第3章の原画アートクリアファイルは、なんと門閥貴族連合。
ブラウンシュヴァイク、オフレッサー、アンスバッハ、フレーゲルというここぞとばかりの面子。力のあるカットで、ネタバレも含まれてるそうです。
おっさんず缶バッチ第2弾もあるので、ウランフ提督はじめナンバーズ提督来て欲しい
・設定資料集は鈍器になりました
「トダの整備不良により(笑)、プロテクトかからず紙になりました」とのこと。
鈍器のゲラ見せも。付箋たっぷりですごかったし厚くて重そうでまさに鈍器でした。
表情パターンのチラ見せもあり、ミッタマが嫁にデレてる顔(笑)、前髪かきあげるヤンチャな顔、オベがシャツ1枚(襟のみ見える)で前髪下ろしてるカットがありました。「家出る前にこれセットしてるの?大変」。薄く引き締まった唇」など要望の説明も。
・後藤監督のトークショーはウラ話満載だそう。
☆第3章は多田監督とおっさんずのトーク全国ツアーが!
12/6新ピカを皮切りに、12/7 AM愛知、PM大阪、12/8 AM福岡、PM札幌という死のロード弾丸ツアーに、「我ら銀河の話やってるからこの位」なたさかPに場内大拍手と爆笑
☆最後に
「まず会社の偉い人には数字を見せないといけない。ジオングに足つけたり帝国万歳ということたちに響くよう、なにとぞご支援を」
「劇場でみるための作品にどんどん仕上がっている。ぜひ第三章もよろしくお願いいたします」
次回のおっさんずトークは多田監督withで一か月後か。楽しみです。

拍手[0回]


MCさんが「こんばんはー」とあいさつするも、返す声は小さく。
「そりゃあ元気ないですよね、あの予告みたら…」との返しが秀逸でした。確かに(泣)
舞台の上にあがるすずけんさんがぽくぽくって擬音つけたい感じで可愛かったですw
ライビュの人に手をふるすずけんさんとかじさん。
ふたりで手をふるのに
MCさん「撃てって感じですね」
す「うて。いま、撃てっていっちゃった」
か「いま撃ってますよ全国で」
す「わが軍は撃てだから。日本語」
と、大宮ソニックシティを思い出す軽快なやりとり。
◇今の心境は
かじ「収録だいぶ早い段階で終えて、完成したものを見て興奮したので、皆に見てもらえてうれしい」
すず「見たんだけど、普通に、うわー面白かったーって言った。
ここちょっと巻き戻し、という感じで見たくなる。皆さんも巻き戻したくなってると思う。
後ほど、ディーブイデーで」
かじ「ディーブイデーって。Dはどっちかにしてください!」(切れ味ナイス)
すず「DVDで見てもいいし、もう一回劇場に来ても。締めみたいなこといってますが」
かじ「まだ入り口ですから」
◇同盟のクーデター勃発について、特に印象的なシーン
すず「フレデリカがそうよね」
かじ「スタジアムですよね」
すず「それジェシカ」
かじ「僕的にはスタジアムなんですよ」
とテンポのよい会話がここちよい。
すず「おとんがやってますから。衝撃的。不意打ち的におとんが出てくる」
かじ「和風な物語を読んでる気になってきました…」
すず「原作もそうだけど、どきりとする演出になった。そこからのフレデリカの心の動き、それをヤンがどう見ていくかが見どころです」
MCさん「感情の起伏があまりないヤンが、目が大きくぱっと開いた瞬間。相当なことが起きてるってことですよね」
すず「いつも眠そうな顔してますからね」
かじ「ユリアンにとってもショックが大きかった。フレデリカさんとの会話増えてきている。
ユリアンの出自を考えると、姉のような、母のような存在。これからも接点増えていく。
ユリアンにとって、ヤンの周りにいる人が家族。ユリアンを守っていってほしい」
◇ジェシカ
すず「本当に許せませんよね。あいつをなんとかしたい。許せない。現実を目の前にしているような気持ち。
現実でも、こういう理不尽世の中にいっぱいある。怒りが湧いてくる。よしき先生はそこを提示してるんだと思う。
ぼくらの生活でも、こういうことはなんとかしないといけない、と思うほど、リアリティのある映像」
MCさん「かかっているのはたかが国家の存亡、というセリフもありました」
すず「大きな意味を持つ、覚えておいたほうがいいセリフ。ジェシカともつながっている。
ヤンの思想とジェシカの思想はつながっている、似ているところもあった」
◇ユリアン軍属
MCさん「制服バシッときまってたユリアン、軍属になって心情は違いますか?」
かじ「ユリアンはもちろん、戦争を知識としては知っていた。軍サイドでかかわって、死がここまでリアルにつきつけられること、それだけの覚悟をもって、軍の人は戦っているんだ、ということを肌身で知って変化していく。悲しい変化。
バグダッシュについても、自分で何とかするために銃を向ける。
ヤンを守るために自分で実行する。これまではなかった心情だと思う。
すごいと思うし、なにより不安でもある」
すず(おとんとMCさんによばれる)
「悲しいシーン。ユリアンが銃を向けざるを得ない環境。
ヤンはユリアンに軍に入ってほしくない。でも止められない大きな流れが感じられる。
銀英伝は、出てくるセリフと心とが違っているところがある。
裏で何を思っているのか。ヤンとして演じるときにどう演じるべきかを考える。
ここも、ヤンが悲しんで言ってしまうと、ひらべったい悲しいになる。
でも心ない「やめろ」もNG。ボリューム感が大事。
絵に助けられて、思って演技したのと近い映像になった。悲しいシーンに感じられた」
◇内部に裏切り者が出る、という環境での声の出し方は?
すず「ヤンはクーデターを見抜いている。捕虜200万人のなかにいる、絶望しかない。
誰にも何にもできない。気づいたがゆえに、さらに悲しい。
でもヤンは、怒りや悲しみより、何とかしようと考えるほうにシフトする。
起きてることにどう対処するか、怒りではなく」
MCさん「アフレコの現場はどうでしたか?」
すず「殴り合いですよ」→「ウソです」(笑)
かじ「静かでした。銀英伝の現場は、いつもとりわけすごく静かで、僕は好きです」
すず「25年この世界にいるけど、銀英伝の現場は久しぶりに若手な感じ。いいなと思って。
新人みたいにどきどきする緊張感が好き」
かじ「16年のぼくはどうなるんですか(笑)ユリアンは後半から出て来ることが多くて、現場に入ると、すずさん探して隣に座るところから始まる」
すず「息子来たな、って感じ」
かじ「紅茶はいれられないですけど」
すず「ブランデーもらうと車乗れない」
かじ「収録中にのまないでください!」
(この呼吸がヤンとユリアンだー)
◇ここで写真撮影と、星乱グッズお知らせ
・クリアファイル(双璧・シェーンコップとアッテンボロー)をみて
すず「シェーンコップかっこいいじゃん」
(裏を返してロイ。場内でキャーと声が)
すず「ここ同盟だから、帝国にキャーなし」
かじ「シェーンコップ、キスマークだらけでしたね。あんなにもキスされるのかと」
すず「シェーンコップのうらにはアッテンボロー。でもいまは中村悠一がいる(笑)」
・クリアファイル(第二章)をみて
すず「ちょうといいところにオフレッサーがいる。めちゃめちゃ大暴れで格好良かった」
「おとしあなに」「まんまと」と軽快なトーク。
・円盤をみて
MCさん「目印はオベです」
すず「怖い、闇に紛れてる」
おしゃべりも盛り上がりました(笑)
◇最後に
かじさん
「作品見てるとオーディオコメンタリーしたくなる。演じてる気持ちがよみがえる。
物語すすむにつれ、凄惨な箇所がある作品。
ひとつの国のなかでも内紛があったり、血で血を洗う争いがある。
このあとの展開、悲しみが大きくなる。
それでも、ヤンの考え方、ヤンから生み出される言葉は説得力があって、浅はかな言い方だけど、勇気がもらえる。
ひとりひとりを考えてくれているな、と思う。ヤンかっこいい人だなと思う。そんな人にただついていきたい。
ユリアンも軍に所属して危険に身を置いている。
まっすぐ彼の正儀をつらぬいて歩いていけるように頑張っていきたい」
すずさん
「いよいよ物語もうねりをもって動き始めた。今日の話、今後意味を持つシーンばかり。
「たかが~」のセリフだったり、帝国の核に対するハルトの行動だったり。
この後に影響を与えていく大きなエピソード。
このあと、彼らがどうしていくのか、物語が続いていくことを期待している。
心から面白いと思って下さったら、だれかに伝えてほしい。
まだまだ続いていく、高みをめざしていく作品だが、見て頂かないと、作品ですらない。
さらにたくさんの人に見て頂ければ。
続けていくために、どうか力を貸してください」

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今日のトークショーのお題は3D。
ということで、多田監督に、森本シグマ3D監督がお見えでした。
※()内は私の勝手な追記です。

司会はなんと郡司P。
「ああしろこうしろ」とうるさく口を出したら、「お前司会やれや」と言われたとのことで、「ならばお前も国を奪ってみろ」と言われたロイの立場だそうです。

登壇されたスタッフのかたがそろったところで、郡司Pが「皆様、星乱どうでしたか?」とお尋ねになったところ、場内大拍手!
お三方とも喜ばれていました。

まずは恒例の、「ノイエから見始めた人」アンケート。
かなりたくさんの方が手を上げられました。
ニャンとニャインハルトを両手であげられていたかたも!
「沼へようこそ」「沼へどっぷりつかってください」と定例の言祝ぎです。

次も恒例の【お気に入りシーン】

[多田監督]
「ミュッケンベルガーをたずねるオフレッサー」のパワポが表示され、場内笑い。
「笑うシーンじゃない、熱く語りたいんだ!」と熱くトークが始まります。

・軍からも籍を抜き引退している、悠々自適、というのをはっきりみせたかった
・オフレッサーという武骨な男の情感
・艦隊と装甲擲弾兵で分野は違うけれど、先輩後輩。熱いものがある場面。
・ミュッケンベルガーには先見の明がある、頭脳明晰、というところを見せたかった
・isgr版の、ラインハルトを評するミュッケンベルガーのセリフはオリジナルなので、同じは避けて描写したかった
・意味深なことを言うのは、伏線。第二章・第三章で回収があるのでぜひ劇場でご確認を

[森本3D監督]
「アムリッツァ星域会戦の描写」
・ノイエの艦隊戦はこんな感じ、が邂逅である程度定まったが、形が定まったことによりマンネリ化するのは嫌だった、怖かった
・3D班では新しい取り組みをしてみよう、と物理破壊、破壊シーンにとりくむことに
・破壊シーン、通常だと爆炎で隠したり、破片を飛ばしたりしてごまかすが、ノイエではごまかしたくなかった
・ノイエでは、本当に折れたり、吹っ飛んだりする。労力的には採用しないのが普通を「やっちまおう」とやった。
・「頑張って本気で破壊しよう、頼む!」で、テクニカルディレクターの高賀茂さんがやってくれた
→高賀茂さん家帰れたの?
→黙秘です

(ここで、森本3D監督が、「会場の反応すごいですね、いっこいっこ頷いてくれる」と)

[フレーゲルへの愛]
パワポ。銃を見つめるシーンの、慈愛に満ちた?表情のフレーゲル。
会場の(笑)に、
「どうして笑われるのかわからない」
と多田監督。

ここで、大阪でも披露された、監督直筆のフレーゲルラフ画がパワポで公開!
手にもった薔薇を頬によせ、すらっと立った姿。
以下は、ラフ画に書かれた文字の部分です。()内は補足。
・モミアゲ、つながりヒゲ
・ヒラヒラ(長袖の袖部分)
・部下をおしおきムチ(を手に持っている)
・バレエダンサーのような太もも
のパーツ指示。
「ギャグにならないギリギリはどこまでだ?」
「CV古谷徹様」
のコメントも。

・本当は、線で表現はご法度。デザイナーの感性をしばることになるから。でもこれだけは!と
・アニメーターさんも、「監督はこれがやりたいんですね」とわかって絵をおこしてくれた
・帝国世界観がイギリスのヴィクトリア朝なので、その乗馬服
・郡司Pがしみじみと「古谷さん、ここで決まってたんですね…」と
・フィギュアメーカーさんいたら、フィギュア化を!との声も(笑)

[3DCGについて]

①ブリュンヒルト
・4年前に企画がはじまり、ラフ画・線画の設定がはじまった
(まずはブリュンヒルトの図版。先端のくぼみ、紋章レリーフの寸法まで指定あり)
・前方のほうに、流体金属(fluid metal)がたまっている。その下に精密な部品が存在している
・映像では中身見られないが、アクアマリンさんのプラモデルはそのあたり再現しているのでぜひ
・本当は流体金属の透明度をあげて中を見せたかったが、スタッフの竹内さんからリテイクをくらい、「あんまり見せるな」と言われた。
「反射してちらりと見えるのが美学、ばーんと見えてるのは違う」と。
・「見せたい」「嫌だ」の攻防のぎりぎりのラインが第1話

ここで「中が見えるデータ作れるよね?」「透明度あげてレンダリングすれば…」という会話が。
もしかしたらイベントでみられるかもしれません。

②同盟の標準戦艦ラフ
(標準戦艦の図版。1000M-class。
A:内部からの間接照明 光が滴るニュアンスで
B:点光源。窓明かりとか要所的にレイアウト、と記載あり)

・ぱっきり天頂からライトをあてディテールを見せるのではなく、横からの光で見せたかった→大きさやディテール見せるのに、間接照明をつかうことに
・同盟は前方が戦艦をひっぱるトラクター方式
・丸はワープユニット、四角はエンジンユニット
・こだわったのは、ワープユニットが、帝国同盟で見た目は違うが同じデザイン、同じモデルだということ
・その理由は、これが異星人と地球人の戦いではなく、元地球人同士の戦いで、ワープユニットは一番労力のかかったところだから、たどってきたテクノロジー変わらないだろう、という考え
・戦艦は、ガワだけではなく中身が詰まっている。中身の候補がたくさん出され、採用されたものを組み上げた。
・見た目を監督のオーダーとおりにするのはそうするしかなかった

[多田監督]
・戦艦の巨大さをあらわすのに、一番簡単なのは対比物をおくこと
・例えば、ヤ〇トOPであれば、艦橋に人がいて、カメラを引いていくことでその巨大さが映像としてわかりやすい
・「だが、銀英伝の時代に、人がガラス越しに見えるか? むき出しで戦争ってどうよ」と
(ヤマ〇のあれは様式美で、多田監督は死ぬほど好きだそうです)

[森本3D監督]
・細かいパーツをどれだけ作れるか、という話になった
・窓は最初パネルラインを使う話だったが、「それやだ」といわれた
→「だれに」「あ、はい」と多田監督が手を挙げる(笑)

[多田監督]
・見た目、セル画(セルルック)と、ほぼ実写映像の、真ん中を狙いたかった
・表面に線をいれるとセルルックになるので避けた
・銀英伝はミリタリー好きの人がたくさん見るので、兵器なのに窓がいっぱいあるのも手口として採用したくなかった

③全体の話

・ブリュンヒルト、艦橋は引き込み式。引っ込んでいくのが第3章でみられる
郡司P:最初、戦闘中に危険だなと思ってました
→同盟は邂逅で表現できたのですが、と
・通常、戦闘時は装甲に囲まれている。周囲の映像はカメラで撮って映しだす
郡司P:日露戦争でも、指揮するところは装甲版にかこまれていましたね

[どうCGになっていくかの段取り、ヒューベリオンを例に]

1.まずはデザイナーの臼井さんがラフ画を起こす(2017年最終設定)
2.3Dになってからデザイナーや監督の感覚と違うとなると困るので、ラフの段階でぐるっと全周にカメラをまわし、これでいいかチェックをかける
(兵器もないフォルムのみ)
3.ここに武器などパーツを足してディテールを作っていく
4.中身をつめこんで、結合してこんなイメージ、って出す。

・間接照明は実際、中身を仕込まないと、光の漏れ方がよくない。中身がないと均等に光ってしまうから。
・本物の構造が中にあり、光源があって、光が漏れている。
・普通のアニメの作り込みだとここまで出せない。ノイエでしか出せない。
・普通のアニメは、前のラフで終わりだが、ノイエではそれより3倍くらい手間をかけている。ブリュンヒルトは主役機なので、さらに時間をかけている。

・普通はテクスチャといって画像をはめたりするが、ノイエは中に仕込んである光源から自然に光が出ている。テクスチャ相当少ない。

・「ライトの数はいくつぐらい?」
→「数えてない、怖くて(笑)」

・ブリュンヒルトモデリングで半年。ヒューベリオンは標準艦ベースなので、組み立てなどで3か月。リードモデラーさんが作った。

[ここからイベント用に作った映像と円盤特典の映像で解説]

①エンジン
動くエンジンの映像。
エンジンはヒューベリオンの艦橋の下にある。
ここから光が漏れている。工場のような見ため。
広島の呉にロケハンいったときに、船のなかにもパーツを作ったり直したりする人がいる、ということがわかり取り入れた。
夜の工場の写真集のノリ。

(ここから光が漏れていて、こうパーツがかぶさって、こうもれる、と実際に映像で見せてくださいました)

「今回イベント用に作ったのではなく、元からこれが入ってるんです」
「ここでもう表に出ない映像なので…」
という話に郡司P
「BD特典にします」
と。
(ぜひしてほしいです!)

②BD特典の映像のうち、ヒューベリオン内部構造
・うちの変態モデラーがどのくらい中を作り込んだか
(特典映像で、テーブルとイスがいっぱい?と思ったあそこはエンジンでした!)
・重力エンジンユニット、ワープエンジンは赤い丸の部分

郡司P「多田監督、みてどうですか?」
多田監督「はい。作ってもらったことを有効活用するためにも、番組続かないといかん」
「お金かかってる」
「こういうスタッフさんたちがいて、作ってくれて、その積み上げがこの映像」

③ミサイルエフェクト解説
・ミサイル制御プログラム。破壊のところと同じ、テクニカルディレクターの高賀茂さん担当。

(ここで、スクリーンで動画の再生ボタンがなかなかおせず、客席から「もっと右」「下」などの指示が。
郡司Pが「ラインハルトなら叱責しますね」と)

・最初モーションをつくって監督に見てもらう。OKがでたらカメラワークが入り、完成ムービーに。

「このミサイル、ちゃんとプログラム組むと一発ぜ全滅して、前半終了!となってしまう」
「いかにプログラムを馬鹿にするかに注力しまくりました」
「これ第10艦隊ですよね、アッテンボローやばかったんですね」

【気になる皆様、ぜひ円盤をお買い求めください!】

[総括]
多田監督
「3Dに関して言えば、開発期間をもらって時間をかけて開発できて、わがままに最後までつきあってもらった。しかも、ほっておくと彼らが自分たちでやっちゃってプラスアルファになる。
1話の仕上がりを見て、思った通りだと感動した」

森本3D監督
「はじめてお会いした4年前、多田監督の気合すごかった。
普通の艦隊戦にしたくない! 初対面なのに。
これまで艦隊戦は3Dになったことないなら、エポックメーキングにならないといけない。
艦隊戦はノイエのアイコン。見ただけでわかるようにしないと、と。
それに応えられたかどうかわからないが、応えるべく奮闘した3年でした」

郡司Pが、「こういうスタッフの人がコツコツ作ってるんですよ」と…

「ほかにもいろいろなスタッフがいる。見てあげてください。ひとりひとりの頑張りがないと、できていない」

[この後は恒例の告知]

円盤の告知のED部分については、多田監督が
「ぼくのラフフレーゲルを津島さんが本番用に仕上げてくれた」
と。
おっさんへの愛があふれているEDだ、というコメントも。

[最後コメント]

・多田監督
今日は台風も近づいているなか足を運んでくださりありがとうございました。
OVAから30年で、ぼくもOVA世代。当時生まれた人でももう30歳。
今回、田中先生の原作からのあらたな映像化ということで、先輩監督、先輩アニメーターが、たたき台のない、文字から起こしたもののマネをせず、あたらな視聴者に見て頂こうと作った。
こうして笑って楽しんでいただけて嬉しい。

・森本3D監督
誰も見たことのない艦隊戦映像を作りたかった。むずかしさを追求した3年半だった。原作の懐の深さ、魅力が、ここまで映像を引き上げてくれたんだと思う。
会戦ごとにテーマを設定して、新しい要素を入れているので、第2章・第3章も楽しんでくれたら嬉しい

【スタッフはのべ1,000人。ものすごい数の絵が描かれている。血と汗の結晶を楽しんでください、とのことでした!】

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