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かつてユリアンと同世代で銀A伝にどっぷりつかった過去をこじらせ、ムライ参謀長と同年代になってから再燃してしまった管理人のブログ。 腐れ要素あり、注意! Twitterやってます、お気軽にどうぞ♪ 銀A伝用垢→@fukurasuzumlogh
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アニメイト秋葉原で行なわれた、郡司Pと後藤総作画監督のトークショーから、ざっくりまとめてみました。

このトークショーは「SNS厳禁」という前置きのもと、固有名詞もちりばめられたかなり突っ込んだいえる内容になっていて、本当に全国行脚か何かで皆様にきいていただきたいものなのです・・・
新潟→金沢のトークショーがなくなってしまったのは本当に残念

ですが、演出等についてのお話で差支えなさそうな内容もあるので、それを個人的に抜粋してみました。
あくまで個人的、主観的なメモですのでご参考までに。

また、皆様なら大丈夫かと思いますが、ここからの抜粋SNSは厳禁です(`・ω・´)ゞ

【12/14】
円盤第5巻発売記念 後藤総作画監督トークショー&サイン会メモ


スタートからプロジェクターの反応が悪く、郡司Pが「ラインハルトに反応が遅い!と怒られる」と絶妙な合間つなぎを。
ふとしたはずみに差し込まれる名言やキャラも楽しいトークショー。

恒例の「ノイエで銀英伝に出会ったかた」アンケートは、列に一人は手が挙がる盛況。
「でられない沼ですよ・・・」との歓迎のお言葉(笑)

後藤総作画監督は、とてもそうは見えませんが、今年で還暦をむかえられてます。
「赤いちゃんちゃんこ衣装にしましょうか」
「バルバロッサ?」
なんていうやりとりも。

アニメ業界、若い子も多く、毎日刺激的で(納品できない!とか笑)、たいくつしないので脳内活性化されてお若いのかも、という話も。


☆制作途上の映像

アフレコ映像や、ラフ原撮、本撮、セリフの入るタイミングでホールド(役名)が出る映像、など、段階ごとのいろいろなバージョンがあります。

まずは、第1話のラインハルトが艦橋に姿をあらわすシーン。

ラフの時点から「シュターデンの顔が素晴らしい、感情がすごい」との声。
モーショングラフィックもラフ。

最初は探り探りやっていたため、キャラが上がっていなかったり、サブ作ったりでなかなか進行状況が動かず、スムーズに動き出すまで数か月かかったそうです。

この行きつ戻りつの試行錯誤の助走期間を経て、いろいろな大切なルールや設定が固まっていったそう。

2017年公開を2018年に伸ばしたのも、それらの進行状況と経験則からあれこれと相談したうえでの決断で、正解だったとのこと。
(イゼカフェの特番ぜったい入れておいたほうがいい、というのも、さすがのプロデューサーの読みで大当たりだったそう)

オールカラーでのアフレコが理想だけど、なかなかそうはいかない。
でもノイエではそこまではいかなくても、わりと進んだ進捗状況での段階でのアフレコもあったそう。


☆脚本について

・12話くらいまで尺に苦労した。脚本は真っ黒。それを絵コンテにしたら尺オーバーだった。

・オーベルシュタインがグラスを上げてるシーンとかもあった。
(パキンと割ってるオベ、見てみたかった!と)

・「死線」で、ビュコック提督に通信を切られた後、グリーンヒル大将がテーブルに手をつくシーンも絵コンテではあった。

・切っちゃいけないシーンが切られそうになることもあり、事細かくつめた。


☆後藤さんの仕事

・作画さんは黄色の紙に描き、後藤総作画監督は赤い紙で修正。全体的な質を統一する役割。

・軍服の肩のラインも、キャラ表ではあったりなかったりなので、どうするかをきめてその方針に統一する。
肩のラインはなくすことにし、フィルムから統一した。
(総作画監督チェックのときに、×をつけて線なくなりました、などのルールも告げる)

・修正例としては、ユリアンの眼のかたち等

・特に、軍関係は設定が緻密。階級章では間違いが絶対でるので、徹底チェックしようという声掛けしながらやった。
演出さんでチェック、その後、フィルムでもチェック。

・演出の小笠原さん作成の階級章表は力作。

・このあたりの手戻りが多いと、進捗が送れ、労働時間が伸びてしまう。
なので、なるべく早くルールを決め、周知して、手戻りをなくすことが大事。
スタッフをどう教育していくか、もとても大事な課題。

・19話のジェシカがクリスチアン大佐を見据えてるシーンは、髪の毛の描写が半端ないので、顔を髪の部分をわけて描き、それぞれにチェックしたりもしている。

・元帥杖授与式も、どの階級が何人くらいいる、など、資料をかきあつめて検討した。

・24話のトリューニヒトの演説の時、背後で勲章つけている軍人たちも、誰が何個つけているかの設定を練った。
(ヤンは勲章が嫌いなのでもちろんつけていない)

・設定、鈍器の3倍は資料があるとのこと。

・色をきめるのも大変。セル(20~40色)がなくなって絵具会社がなくなり、デジタルになったことで、無限に選択肢がひろがった。

・キャラゾーンに合わせた肌の色を決めるのも大変。日焼けしたロイとか・・・(絶句)

・IGはねちこい。あえて、そこまで?というところに踏み込む。でも、そこまでのこだわりがあるから見栄えが違う。

・わからない人には「どうしてそんなに時間かかるんですか?」「1分いくらですか?」と聞かれるけれど、「豆腐一丁じゃないんだから!」と思う。


☆そのほか

・出撃のシーンは後藤さんの一番弟子のかたにお願いできて、磯部Pが喜んでいたそう。
ここは総作画監督の修正もはいらず、ラクができたとのこと。

・大理石は床がつるつるてかてか、絨毯のときは影をいれない、など細かな描写がある。

・時代的に、フレデリカは「美人」よりも「才媛」というほうを重視して描写している。
でも、ラインハルトとアンネローゼはすごい美貌だから仕方がない。


【1/19】
円盤第6巻発売記念 後藤総作画監督トークショー&サイン会メモ


☆冒頭

・後藤総作画監督、40周年!
名犬ジョリーの動画原画や、まいっちんぐマチコ先生でスカートヒラヒラする原画も描かれていたそうで、ジリオンが全盛期とか、懐かしいです!

なんでアニメーターになろうとしたのか?というお話から伺えました。

・2017年7月に、郡司Pや3Dの森本さんたちスタッフが、呉へロケハンに行った話

こういうところにお金を使わないと、と稟議書を回したとのこと。
軍港を船でまわり、300メートルの巨大コンテナ船とかを見て、見上げるとどんな感じか、船を見上げるというのがどういう空気感なのか、ステルス艦と護衛艦の鋼鉄の見え方は違う、とかを体感できた。
戦艦に反映されていると思う。

知識や経験以外にも、いろいろとおしゃべりもしてコミュニケーションもよくなった。

遠慮して物が言えない、というのは、いいものを作るのに障害になる。
その障壁をなくすためにも、経理には文句をいわれたとしても、ロケハン等のイベントは有効。
(ここすごくわかりみだったので、サイン会で待ちの間、郡司Pと「チームビルディング」「心理的安全性」の大事さについて語ってしまいました…)


☆後藤さんのお仕事

#16 ラインハルト(賊軍、のシーン)

・絵では振り向いているだけだけど、そのタイミングで右から光が差すシーン。
陰のなかにいるラインハルトが、歩いていくと光に入っていく。
あわせるとそんな感じかな、と、描くときから頭で考える。

ここは本当に素晴らしくて、郡司Pはつらいことがあるとこのシーンをご覧になっているそう。

#24 ラインハルト(墓参のシーン)

・ごまかしがきかない、奇をてらった動きが付けられないシーン。淡々とした芝居ほど大変、動きがおかしいとばれる。皆やったことのある動きなので。

・丘を歩くシーンで、丘の斜面に対して垂直に立っているのはおかしい。
でも、不慣れな人のなかにはそういううっかりミスもあるので、そんなところにも注意が必要。

・ここの墓碑銘はハリコミとのこと

#13 ヤン(ブランデーをたっぷり、のシーン)

・手の演技を指の間など調整している

・訴えかけているような目が印象的なシーン。フレデリカと愛が芽生えている感じがする、と郡司P。


☆作画でルールを決め、注意した点

①あごパク(しゃべるときに、口だけではなくあごも動く演出)

・「この作品はあごパクを使用する作品です、あごパクと口パクは併用します」とルール決め。あごパクをすることは、多田監督からの指示。

・とはいえ、小さいサイズまであごパクしているとリテイクが出るので、その兼ね合いが大変。

・銀英伝はセリフが多い会話劇なので、この辺から動かそう、という目安を決めてリテイクを少なくする
横顔は小さいサイズでもあご動かす、など。

・髭はしゃべるとき全部動かすと、ずれてみっともないので、上は動かさず口元だけ、などのルールも決める。
なので、髭の人が多いから大変。

・ほうれい線も同じ場所にトレースして、動いてる感じを見せる

・テクニカルミスを減らせば、リテイクも少なくなり、お金と時間も削減できる

②細かな指示書

キャラごとに指示書もある。
フレーゲルだと「私を美しく描きたいなら…」みたいなのがあるそう。

③チームとしての仕事

・これだけやっても統一は難しいので、後は総作画監督がおさえる

・作業に入る前に作画監督だけで集まって、連絡を密にしておく
アニメは連絡がすごく大事で、そこを怠ると全直しになったりする

・銀英伝は軍関係など厳しい眼があるから、階級章など気を遣う

・予算だけではなく、現場の流れをどう作るか、チームをどう作るか、がとても大事。ノウハウが浸透していくとどんどんやりやすくなる

④服装資料

・考証の白土さんが、皇帝がいる式典の資料などまとめてくれている。その資料を配って、議論のたたきにする。
例えばヴィルヘルム1世の戴冠式での白い軍服とか、髭とか、ケープとか。

・そこから設定を作るとき、線や部品はだいぶ減らす。それでも線は多い。そうではないと、帝国の重厚感が出ない。

・「新無憂宮で、皇帝に会う予定がないときに、軍人ではない人が着る服装」などのピンポイントな設定も。

・設定としてはこうだけれど、それ全部やると現実的ではないので、金や銀をそれらしく技術で見せている

・3話でアンネローゼ様がふくらはぎ出しているのは、「戦争と平和」のナターシャ足出しのイメージ

・キルヒが貰った勲章はマルタ十字架っぽい

・いい設定担当さんや制作担当さんは、たくさんの資料に、経緯もつけてくれる。大変だが、こういうのをやらないと魅力ある作品にならない。

・ヒルダとラインハルトとで飲んでいたコーヒーカップのデザインもあれこれ話し合った。資料のなかからいいなと思っても、調べると権利関係で難しいケースなどもある


☆そのほか

・世界観、それぞれにこうなんじゃないか、という資料をあつめて固める。
「世界観どうするか会議」
(とっても聞きたい…録音して販売してくださらないだろうか)

・24話やれて、今は絵がしみこんでいる状態。ノイエは尻上がりに盛り上がったので、スタッフとして感謝している。

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