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かつてユリアンと同世代で銀A伝にどっぷりつかった過去をこじらせ、ムライ参謀長と同年代になってから再燃してしまった管理人のブログ。 腐れ要素あり、注意! Twitterやってます、お気軽にどうぞ♪ 銀A伝用垢→@fukurasuzumlogh
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今日のトークショーのお題は3D。
ということで、多田監督に、森本シグマ3D監督がお見えでした。
※()内は私の勝手な追記です。

司会はなんと郡司P。
「ああしろこうしろ」とうるさく口を出したら、「お前司会やれや」と言われたとのことで、「ならばお前も国を奪ってみろ」と言われたロイの立場だそうです。

登壇されたスタッフのかたがそろったところで、郡司Pが「皆様、星乱どうでしたか?」とお尋ねになったところ、場内大拍手!
お三方とも喜ばれていました。

まずは恒例の、「ノイエから見始めた人」アンケート。
かなりたくさんの方が手を上げられました。
ニャンとニャインハルトを両手であげられていたかたも!
「沼へようこそ」「沼へどっぷりつかってください」と定例の言祝ぎです。

次も恒例の【お気に入りシーン】

[多田監督]
「ミュッケンベルガーをたずねるオフレッサー」のパワポが表示され、場内笑い。
「笑うシーンじゃない、熱く語りたいんだ!」と熱くトークが始まります。

・軍からも籍を抜き引退している、悠々自適、というのをはっきりみせたかった
・オフレッサーという武骨な男の情感
・艦隊と装甲擲弾兵で分野は違うけれど、先輩後輩。熱いものがある場面。
・ミュッケンベルガーには先見の明がある、頭脳明晰、というところを見せたかった
・isgr版の、ラインハルトを評するミュッケンベルガーのセリフはオリジナルなので、同じは避けて描写したかった
・意味深なことを言うのは、伏線。第二章・第三章で回収があるのでぜひ劇場でご確認を

[森本3D監督]
「アムリッツァ星域会戦の描写」
・ノイエの艦隊戦はこんな感じ、が邂逅である程度定まったが、形が定まったことによりマンネリ化するのは嫌だった、怖かった
・3D班では新しい取り組みをしてみよう、と物理破壊、破壊シーンにとりくむことに
・破壊シーン、通常だと爆炎で隠したり、破片を飛ばしたりしてごまかすが、ノイエではごまかしたくなかった
・ノイエでは、本当に折れたり、吹っ飛んだりする。労力的には採用しないのが普通を「やっちまおう」とやった。
・「頑張って本気で破壊しよう、頼む!」で、テクニカルディレクターの高賀茂さんがやってくれた
→高賀茂さん家帰れたの?
→黙秘です

(ここで、森本3D監督が、「会場の反応すごいですね、いっこいっこ頷いてくれる」と)

[フレーゲルへの愛]
パワポ。銃を見つめるシーンの、慈愛に満ちた?表情のフレーゲル。
会場の(笑)に、
「どうして笑われるのかわからない」
と多田監督。

ここで、大阪でも披露された、監督直筆のフレーゲルラフ画がパワポで公開!
手にもった薔薇を頬によせ、すらっと立った姿。
以下は、ラフ画に書かれた文字の部分です。()内は補足。
・モミアゲ、つながりヒゲ
・ヒラヒラ(長袖の袖部分)
・部下をおしおきムチ(を手に持っている)
・バレエダンサーのような太もも
のパーツ指示。
「ギャグにならないギリギリはどこまでだ?」
「CV古谷徹様」
のコメントも。

・本当は、線で表現はご法度。デザイナーの感性をしばることになるから。でもこれだけは!と
・アニメーターさんも、「監督はこれがやりたいんですね」とわかって絵をおこしてくれた
・帝国世界観がイギリスのヴィクトリア朝なので、その乗馬服
・郡司Pがしみじみと「古谷さん、ここで決まってたんですね…」と
・フィギュアメーカーさんいたら、フィギュア化を!との声も(笑)

[3DCGについて]

①ブリュンヒルト
・4年前に企画がはじまり、ラフ画・線画の設定がはじまった
(まずはブリュンヒルトの図版。先端のくぼみ、紋章レリーフの寸法まで指定あり)
・前方のほうに、流体金属(fluid metal)がたまっている。その下に精密な部品が存在している
・映像では中身見られないが、アクアマリンさんのプラモデルはそのあたり再現しているのでぜひ
・本当は流体金属の透明度をあげて中を見せたかったが、スタッフの竹内さんからリテイクをくらい、「あんまり見せるな」と言われた。
「反射してちらりと見えるのが美学、ばーんと見えてるのは違う」と。
・「見せたい」「嫌だ」の攻防のぎりぎりのラインが第1話

ここで「中が見えるデータ作れるよね?」「透明度あげてレンダリングすれば…」という会話が。
もしかしたらイベントでみられるかもしれません。

②同盟の標準戦艦ラフ
(標準戦艦の図版。1000M-class。
A:内部からの間接照明 光が滴るニュアンスで
B:点光源。窓明かりとか要所的にレイアウト、と記載あり)

・ぱっきり天頂からライトをあてディテールを見せるのではなく、横からの光で見せたかった→大きさやディテール見せるのに、間接照明をつかうことに
・同盟は前方が戦艦をひっぱるトラクター方式
・丸はワープユニット、四角はエンジンユニット
・こだわったのは、ワープユニットが、帝国同盟で見た目は違うが同じデザイン、同じモデルだということ
・その理由は、これが異星人と地球人の戦いではなく、元地球人同士の戦いで、ワープユニットは一番労力のかかったところだから、たどってきたテクノロジー変わらないだろう、という考え
・戦艦は、ガワだけではなく中身が詰まっている。中身の候補がたくさん出され、採用されたものを組み上げた。
・見た目を監督のオーダーとおりにするのはそうするしかなかった

[多田監督]
・戦艦の巨大さをあらわすのに、一番簡単なのは対比物をおくこと
・例えば、ヤ〇トOPであれば、艦橋に人がいて、カメラを引いていくことでその巨大さが映像としてわかりやすい
・「だが、銀英伝の時代に、人がガラス越しに見えるか? むき出しで戦争ってどうよ」と
(ヤマ〇のあれは様式美で、多田監督は死ぬほど好きだそうです)

[森本3D監督]
・細かいパーツをどれだけ作れるか、という話になった
・窓は最初パネルラインを使う話だったが、「それやだ」といわれた
→「だれに」「あ、はい」と多田監督が手を挙げる(笑)

[多田監督]
・見た目、セル画(セルルック)と、ほぼ実写映像の、真ん中を狙いたかった
・表面に線をいれるとセルルックになるので避けた
・銀英伝はミリタリー好きの人がたくさん見るので、兵器なのに窓がいっぱいあるのも手口として採用したくなかった

③全体の話

・ブリュンヒルト、艦橋は引き込み式。引っ込んでいくのが第3章でみられる
郡司P:最初、戦闘中に危険だなと思ってました
→同盟は邂逅で表現できたのですが、と
・通常、戦闘時は装甲に囲まれている。周囲の映像はカメラで撮って映しだす
郡司P:日露戦争でも、指揮するところは装甲版にかこまれていましたね

[どうCGになっていくかの段取り、ヒューベリオンを例に]

1.まずはデザイナーの臼井さんがラフ画を起こす(2017年最終設定)
2.3Dになってからデザイナーや監督の感覚と違うとなると困るので、ラフの段階でぐるっと全周にカメラをまわし、これでいいかチェックをかける
(兵器もないフォルムのみ)
3.ここに武器などパーツを足してディテールを作っていく
4.中身をつめこんで、結合してこんなイメージ、って出す。

・間接照明は実際、中身を仕込まないと、光の漏れ方がよくない。中身がないと均等に光ってしまうから。
・本物の構造が中にあり、光源があって、光が漏れている。
・普通のアニメの作り込みだとここまで出せない。ノイエでしか出せない。
・普通のアニメは、前のラフで終わりだが、ノイエではそれより3倍くらい手間をかけている。ブリュンヒルトは主役機なので、さらに時間をかけている。

・普通はテクスチャといって画像をはめたりするが、ノイエは中に仕込んである光源から自然に光が出ている。テクスチャ相当少ない。

・「ライトの数はいくつぐらい?」
→「数えてない、怖くて(笑)」

・ブリュンヒルトモデリングで半年。ヒューベリオンは標準艦ベースなので、組み立てなどで3か月。リードモデラーさんが作った。

[ここからイベント用に作った映像と円盤特典の映像で解説]

①エンジン
動くエンジンの映像。
エンジンはヒューベリオンの艦橋の下にある。
ここから光が漏れている。工場のような見ため。
広島の呉にロケハンいったときに、船のなかにもパーツを作ったり直したりする人がいる、ということがわかり取り入れた。
夜の工場の写真集のノリ。

(ここから光が漏れていて、こうパーツがかぶさって、こうもれる、と実際に映像で見せてくださいました)

「今回イベント用に作ったのではなく、元からこれが入ってるんです」
「ここでもう表に出ない映像なので…」
という話に郡司P
「BD特典にします」
と。
(ぜひしてほしいです!)

②BD特典の映像のうち、ヒューベリオン内部構造
・うちの変態モデラーがどのくらい中を作り込んだか
(特典映像で、テーブルとイスがいっぱい?と思ったあそこはエンジンでした!)
・重力エンジンユニット、ワープエンジンは赤い丸の部分

郡司P「多田監督、みてどうですか?」
多田監督「はい。作ってもらったことを有効活用するためにも、番組続かないといかん」
「お金かかってる」
「こういうスタッフさんたちがいて、作ってくれて、その積み上げがこの映像」

③ミサイルエフェクト解説
・ミサイル制御プログラム。破壊のところと同じ、テクニカルディレクターの高賀茂さん担当。

(ここで、スクリーンで動画の再生ボタンがなかなかおせず、客席から「もっと右」「下」などの指示が。
郡司Pが「ラインハルトなら叱責しますね」と)

・最初モーションをつくって監督に見てもらう。OKがでたらカメラワークが入り、完成ムービーに。

「このミサイル、ちゃんとプログラム組むと一発ぜ全滅して、前半終了!となってしまう」
「いかにプログラムを馬鹿にするかに注力しまくりました」
「これ第10艦隊ですよね、アッテンボローやばかったんですね」

【気になる皆様、ぜひ円盤をお買い求めください!】

[総括]
多田監督
「3Dに関して言えば、開発期間をもらって時間をかけて開発できて、わがままに最後までつきあってもらった。しかも、ほっておくと彼らが自分たちでやっちゃってプラスアルファになる。
1話の仕上がりを見て、思った通りだと感動した」

森本3D監督
「はじめてお会いした4年前、多田監督の気合すごかった。
普通の艦隊戦にしたくない! 初対面なのに。
これまで艦隊戦は3Dになったことないなら、エポックメーキングにならないといけない。
艦隊戦はノイエのアイコン。見ただけでわかるようにしないと、と。
それに応えられたかどうかわからないが、応えるべく奮闘した3年でした」

郡司Pが、「こういうスタッフの人がコツコツ作ってるんですよ」と…

「ほかにもいろいろなスタッフがいる。見てあげてください。ひとりひとりの頑張りがないと、できていない」

[この後は恒例の告知]

円盤の告知のED部分については、多田監督が
「ぼくのラフフレーゲルを津島さんが本番用に仕上げてくれた」
と。
おっさんへの愛があふれているEDだ、というコメントも。

[最後コメント]

・多田監督
今日は台風も近づいているなか足を運んでくださりありがとうございました。
OVAから30年で、ぼくもOVA世代。当時生まれた人でももう30歳。
今回、田中先生の原作からのあらたな映像化ということで、先輩監督、先輩アニメーターが、たたき台のない、文字から起こしたもののマネをせず、あたらな視聴者に見て頂こうと作った。
こうして笑って楽しんでいただけて嬉しい。

・森本3D監督
誰も見たことのない艦隊戦映像を作りたかった。むずかしさを追求した3年半だった。原作の懐の深さ、魅力が、ここまで映像を引き上げてくれたんだと思う。
会戦ごとにテーマを設定して、新しい要素を入れているので、第2章・第3章も楽しんでくれたら嬉しい

【スタッフはのべ1,000人。ものすごい数の絵が描かれている。血と汗の結晶を楽しんでください、とのことでした!】

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