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差し支えなさそうな概要のみ、ざっくりまとめてみました。
あくまで個人的、主観的なメモですのでご参考までに。
また、多分そんな価値もないと思いますが、ここからの抜粋SNSは厳禁です(`・ω・´)ゞ
後藤総作画監督のトークショーは本日2回。
前半と後半と2回来られているかたもいて、ちゃんと話を若干変えて下さったそう。
私が参加したのは2回目でした。
最初にお約束の
「原作またはOVAから入ったかた」
「ノイエから入ったかた」
の挙手アンケートから。
ノイエからの方がかなりいて、郡司プロデューサーが「多田監督に伝えます」と喜ばれてました。
後藤総作画監督は、プロダクションI.G.の前身、アイジータツノコを立ち上げたかたで、現在も取締役のかたでした…
絵もすごいですが、ビジネス的にもすごいかただったことを初めて知った迂闊ものです(泣)
【裏話その1】ムライ准将誕生秘話
最初、後藤さんは1話しかでないようなチョイ役、サブキャラを担当されていたらしいのですが、そのなかでひとりの人物に多田監督が眼をとめ、「このキャラだけムライに使わせて」と一本釣りされたそうです。
キャラ表も表示されました。
ムライさん、身長172センチ。
「メガネかけてていいんですか?」と確認したのですが「このままいってくれ」とのこと。
実は、最初は帝国側のサブキャラで、帝国の軍服を来ていたそうです。
【裏話その2】シェーンコップ誕生秘話(シェーンコップリテイク事件)
フィルムができあがり、撮影までしている段階で、「フィルムみたら若すぎるからもっとイケオジで」と監督から指示がでたそうです。
ここで、シェーンコップのお顔の新旧比較が。
旧はしゅっとして若く、新は渋みがある感じです。
「これから変えるの?!」とびっくりしながら、撮影まで終わっていたのを、作画まで戻って、動画、撮影、仕上げ、やり直されたそう。
結果、「直してよかった」とのことですが、当時はスタッフ総出で「シェーンコップを全部直してるんです!」と本当に大変だったとのこと。
【裏話その3】コンテ撮から本撮までの流れ
コンテ撮→原撮1→原撮2→原撮3→動撮→タイミング撮→本撮、の段取りで進むとのこと。
いまのアフレコはほぼ原撮あたりでやることが多いそうです。ボールドというセリフの箇所指定があるとのこと。
(本当の絵ができてからのアフレコはプレッシャーを感じるというかたもいるそう)
進めば進むほど、カクカクした動きがなめらかになり、背景も入り、青い線(陰)、赤い線(ハイライト)も入っていきます。
本撮になると、空気感が違う。フィルターかけたり、肩を光らせたりしている。
アニメは、段階を踏みながらこうしていっこいいっこ仕上げていく、とのこと。
コンテ撮は全体をみるためもあるそうです。
ここでサンプルで見せてくださったのは、第7話の対シュトックハウゼン麾下のバトルシーン。
第18話にもかっこいいバトルシーンがありますが、第三章でもあるそう。
バトルシーンは、後藤監督は顔だけかかれて、他は別のバトル担当のかたが描かれているそうです。
【裏話その4】フォーク准将の卒倒シーン
「表情もっと出したい」と顔の影を変えられたそう。
多田監督も「キャラがわからないくらい表情やっちゃっても大丈夫だよ!」との太鼓判があったそう。
そこで「やれるだけいれちゃおう」と、後藤監督も自分の顔を鏡にうつし、フォークっぽい顔をして陰をつけられたとのことです。
「おれが卒倒したらこういう陰のつけ方になる」と。
作画される方、本当にすごいです。
【裏話?その5】郡司プロデューサーからの質問。軍服を描くコツは?
「軍服を描くコツは?」に、「コツはない」と答える後藤監督。
ただし、猫背にならない、軍人らしくたつポーズには気を付けていて、そうではないものは直されたとのこと。
(多田監督から、始まる前から注意があったそう)
「たたずまいが大事」「民間人じゃなく軍人とわかるように」と多田監督はよく言われるそうです。
【裏話?その6】「敬礼」コーナー
☆帝国は、ドイツ(海軍式)敬礼
指は伸ばして、親指が前から見えないように手のひらにそえる…などの説明書きがあり、実際にスタッフのかたが学ランにベルトをしめて(!)それっぽいシルエットで敬礼している写真資料が。
敬礼を熟知しているかたに、資料をわたして確認もしていただいたそうです。
このあたりをきちんと共有しておかないと、手のあげ方がまちまちになったりして、リテイクの山になるそう。
ここをきっちり資料でおさえたおかげで、1話のしゃきっとした敬礼もあるそうです。
☆同盟は、イギリス(陸空軍)式敬礼
手のひらを前に、親指以外は伸ばして添える…などの説明書きとともに、同じく同盟っぽい服装をしたスタッフさんの敬礼写真が。
「敬礼もいろんな敬礼がある。わからないで書くとリテイクも多いし、見てるかたに「違うよ」と言われてしまう」と。
郡司プロデューサーが、「海軍は脇をしめるんですよね」と。(狭い船のなかだから、と私もきいたことが)
【裏話?その7】設定資料集チラ見せ
・本編では出てこない、タイロンパパと宇宙に飛び出したばかりのヤン5歳の姿も!
旅立ち当時は「跳躍(ワープ)のたびに体調を崩して吐いたり発熱したり」していたので、吐きそうな絵もある細かさ。
・スパルタニアン格納庫も!
・戦艦の話
帝国戦艦は、地表に置いて自分の領土を制圧できるよう、大気圏降下能力がある。
だから、1本うまい棒のようなかたちをしている(笑)
同盟戦艦は、大気圏降下能力はない。
重力の制約を受けないため、レゴブロックみたいに組み上げる式で、重力あるとぽきっとおれそうな細い部分もあるし、全面に火力を集中するかたちになっており、後ろはほっそりしている合理的なかたち。
【質問コーナー】ここで、参加者からの質問コーナー!
たくさん質問されるかたがいて盛り上げて下さり、たくさん答えてくださいました。
そのなかから抜粋。
【Q】軍服の素材は?
【A】アニメーターにとって大切なことは、素材がわかるように書くこと。
皺の寄り方などで決まってくる。
「これはこういう素材」などと共有したり最初に描いた人に確認してあわせていく。
同盟の軍服は、薄くもなく厚くもない素材とのこと。
ここで、第1回目におひろめされたラインハルトの軍服資料が。
「この感じがいいですよね、皺のはいりかたすごくカッコいい。銀英伝はこれないと魅力にならない。画面に色気がある。」と、うっとりの郡司プロデューサー、および場内。
郡司プロデューサーは、後藤監督が絵を描かれてるそばに来た時も、絵をみて「いいですねー」といつも言われるそうです(笑)
帝国の軍服の方の部分は、2Dで貼り込んでるため、絵は場所だけ書いてあるそう。
I.Gさんには、アーカイブ部署があり、莫大な保管料をかけてきちんと原画を残されているそうです。
「行ってみれば江戸時代の浮世絵のように、いまは当たり前でも、後世に絶対価値があるもの。素晴らしいもの、文化、残していきたい」と。
「全部がタブレット作画になっていくでしょうね」と後藤監督もおっしゃりながら、「紙と鉛筆の色気もある」と。
【Q】邂逅から星乱まで劇場での通し上映は?
【A】邂逅のイッキ見をやったとき、3,000円もするのでは集まらないのでは…と危惧していたが、三桁のお客様が来てくれてありがたかった。
ノイエはまとめてみるほうが腑に落ちる作品でもあるので、松〇さんにすぐメールしておきます、とのこと。
(ぜひ、やってほしいです!2晩かけてになるかな?(笑))
【Q】アムリッツァ星域会戦は原作から変えてああいうかたちになったのはなぜ?
「なぜ、ビッテンフェルトがワルキューレを出したのが早すぎたのか」
「なぜ、脱出できたのか」
を検討していて、そこに着地した。
そもそも
「なぜ同盟はアムリッツァに布陣したか?理由がないと」
「防御に適したものがあったのではないか」
という議論から、採掘惑星案が生まれた。
***
やはり、実際の絵をみての解説は非常にわかりやすく、後藤総作画監督のお人柄と、郡司プロデューサーのお人柄も対照的で、トークもすごくおもしろかったです。
「最大の敵は尺」というお話もありました。
第三期以降は、多少長めになってもぜひノイエのリズムで描いていただけたら嬉しいです。
補給も尽くせる限りは作ります!!
以上、簡単ですがまとめでした。
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