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かつてユリアンと同世代で銀A伝にどっぷりつかった過去をこじらせ、ムライ参謀長と同年代になってから再燃してしまった管理人のブログ。 腐れ要素あり、注意! Twitterやってます、お気軽にどうぞ♪ 銀A伝用垢→@fukurasuzumlogh
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第2章スタッフトークは、多田監督、三間音響監督、音楽担当の橋本しんさんによる、音がテーマのトークショー。
最初はおひとりおひとりの役割のご説明から。
[多田監督]
簡単に言えるかわからない。
いわゆるフィルム作りの現場のチーフディレクター。
商業アニメを作るうえで、ディレクターは複数いて、ノイエには6人ほど演出家がいる。
それのチーフディレクター。
フィルムを作りながら、三間さん橋本さんと相談して音楽やキャストを決めたり、収録、ダビング(効果音ミックスしフィニッシュする)し、フィルムの完パケまでお付き合いするお仕事です。
[三間監督]
通訳です。
まず、アフレコの時に多田さんがするダメ出しを通訳します。
(ここで多田監督がいきなりダメ出し話?!と動揺(笑))
「こうじゃなくこうしたい」「どうしてダメか」を伝える。
例えば「もっと強い情熱が欲しい、声が欲しい」、宮野に、「納得できないイラ立ち入れよう」とか。強さ熱さを引き出す。結果を出すまでの間をやる。
曲は、監督の「楽しい」という指示を、「どう楽しいか」、ウキウキなのか、身体いっぱい動かす楽しいなのか、を通訳してメニューに書く。
監督の「楽しい」を「静かにウキウキ」とか書いて橋本さんに伝える。
音は、「ドカン(という音が)欲しい!」と言われたら、「ガソリンと金属を混ぜた音」と指示する。
違うことを伝えると、違う作品になってしまう役です。
[橋本さん]
そうだったんですね、あれは三間さんが…
わかりやすいメニューありがとうございます。
私は監督と打ち合わせて、想像、イメージで曲を作り、具体化(レコーディング)させます。
今回はストリングスや管楽器を使うので、「これだけの人数をあつめてください」とスタッフさんに依頼して、大きなスタジオでレコしました。
その時に自分の曲を聴いて、ああよかった、だめだった、と思いつつ、ミュージシャンに説明しながらレコを進めました。
☆三間さんと橋本さんはなぜ参加することになった?
[三間監督]聞いてみたい。金ですか?(笑)
[多田監督]尊敬してるからです。
[三間監督]あとで飴あげます(笑)
[多田監督→三間監督]
チーフディレクターの仕事をはじめた最初も三間さんだった。
監督補(副監督)でも三間さんにお世話になった。
通訳だ、と。
キャストに対して伝える力すごい。
こういうやり方があるんだって驚いた。
一番好きなのは音楽のはりかた。
ものすごい時間をかけて選曲していく。
ある大晦日(笑)、自転車で都会を徘徊してみようと、音響スタジオのそばの三間さんに事務所の近くにも行ったら、
大晦日に電気ついてた。
三間さん、ずっと音楽はってたんだなと。ワーカホリック。
そんな仕事ぶりが好きでオーダーしました。
[多田監督→橋本さん]
初めて一緒にお仕事しました。
最初お会いした時は、「どこのサーファーだ?」と。ものすごいラフだった。
音楽大丈夫か?と
(橋本さん、やっぱりそうでしたか、と笑)
お話しすると、ものすごくこちらの意図を知ろうとしてくれる。
銀英伝の内容にも興味持ってくれる。
メインテーマはこれだ!というものだった。
(メニューは三間さん)
プランを話して、信頼をもって仕事をしている。
☆ノイエのオーダーについて
ノイエではどんなオーダーを?という司会さんに、「多かったですね!」と口をそろえる三間さんと橋本さん。
[三間監督]
橋本さんとずっと会わせてもらえなくて、ゴーストライターかと思った。
自分はメニューだけ書いて、打ち合わせは監督がやっていたから。
2回しかお会いしたことない。今日初めてちゃんと話している。
なぜ1年隠されていたか(笑)
[橋本さん]
1年、1人での作業が多かった。寂しかった。
[三間さん]
お会いするときには緊張した。お会いして、お話しできるかたなんだなと思った。
☆橋本さんはどうイメージして作曲されていたか
[橋本さん]
2ndシーズンは物語的に、緊迫感、スピード感、壮大さ、そんな言葉がメニューに結構あったので、
そこを重視して作った。
☆橋本さんが一番苦労した点
[橋本さん]
1stシーズンで30~40曲書いた。今回追加で11曲かな?書いた。
そことの差別化が難しかった。
ずっとやってると、似たものができてしまう。
前回よりもっと、壮大、激しい、悲しい、と自分のなかで思いながらやって、書き直しもした。
自分のなかで納得いかず没にしたものもある。
☆三間さん、ノイエならではのことはありますか?
アフレコで気を付けているのは、ヤンもラインハルトも、トップに立つ人物。
指示するとき、承諾するとき、何人の命が乗ってるか考えてねと言っている。2人だけで決めないでね、と。
そこがないと軽くなってしまう。
自分も戦争経験があるわけではないが、アニメ製作などで、皆の熱い思いを担いでいる。
それと同じように、艦隊の長であれば、命を預かっていることを必ずこころがけて、と。
わかっている人はどーんとしているが、絶えず新しい人が入ってくるから、絶えず言い続けている。
その人が「わかりました」と言ったら、
「きみがわかりましたといった瞬間に100人の命が宿るんだよ」
と。
ほかのアニメに比べ、しつこく言っている。
(OVAの話)
前作はクラシックCD100枚だった。明田川さんのもとでやっていたが、アメリカに三か月くらいいくからやっておいてね、と。
30歳くらいのときに。
大役者さんたちに「こいつ大丈夫か」と思われながらやった。
車が大好きで、通勤も車だったが、そのなかでずっと聞いていた。
その時は6ミリをコピーしていて、リズムでハサミいれながら切っていた。
失敗するとコピーからやるのが大変だった。
今はPro Tools(プロ・ツールス)とかでアンドゥで戻れるから楽だけど、他が大変。
音楽はバラバラに貰う(リズム、弦、管楽器など)ので、バラのものを絵に合わせて繋いで作る。
数フレズレてても嫌なので、大晦日まで仕事している(笑)
☆橋本さんは実写の劇伴も担当されているが、ノイエで違うところは?
[橋本さん]
月9みたいな恋愛とかが多かった。それはモーツァルトとかバッハみたいな軽いビートのもの。
ノイエは、クラシックで言うと大交響曲。マーラーやブラームスな感じ。
だから非常にやってて楽しかった。壮大なスケール感があった。
☆劇場での上映をどのくらい意識したか
[多田監督]
TVシリーズ企画からはじまっているが、何らかの形でスクリーンにかける形にしたいと絵作りしていた。
なので、上映あるかないか構わず、最初から意識していた。
キー局で許されるなら、ラージビスタで作りたかった。予算倍以上だけど。
宇宙戦艦のおさまりは横長のほうがかっこよく見えるから、やりたかった。
フルサイズのフレーミングでも、劇場でかかることを想定していた。
群像劇として、登場人物のドラマにカメラを向けていこうとスタートしたので、アニメ的なフレーミングは多いけれど、戦艦は大画面を意識した。
だから3Dのモデリングも、ものすごいアップまで寄れるように、そのくらいの設計図がPCに入っている。
なのでTVで見ると、つぶれていたり、小さいのがいっぱいいたり(笑)する。
☆第2章の印象的なシーン
[多田監督]
わかりやすいところで、救国軍事会議の布告の場面。
客観的なカメラにならないよう、主観的にとった。
わざとらしく、グリーンヒルの顔を見せない。
指令室の皆の顔が驚愕していき、目線誘導からのフレデリカ。
ヤンはフレデリカを見ていて、意外と気遣いちゃんとできる。
人物の主観、気持ちに寄った演出で、よくできている。
あとはスタジアム。
ジェシカを単なる女闘士、女革命家にしたくなかった。
戦闘では、死ぬ人ギャーというのはわざと入れていない。
ここではキャラにカメラ寄せるディレクションで、はっきり、ジェシカの絶命を映した。
自分の絵コンテ担当回ではなかったのだが、絵コンテあがってきたときに、ジェシカは眼を閉じていた。
それを開けさせた。
残酷さを出す意図ではない。
彼女は写真を探していたんだ。
まだ何かやろうと、生きようとしていた。そこで絶命した。
だから、目を閉じてちゃいけないんだ、と。
[三間さん]
第2章で特別こだわったところはないけれど、ひとつ前の質問いいたい。
多田監督が劇場でやりたいといった時、3.1chにしましょう!と伝えた。
スピーカーが、C=センター、R=右、L=左、で3。それにブーム(重低音でるもの)で+0.1。
外では艦隊戦ドンパチしていても、艦橋ではそのドンパチは聞こえない。
BGMは外も中も変わらない。が、単に音を大きくすると、ヤンのしゃべりが聞こえなくなる。
重低音で外と中との違いを出しておいて、セリフはセンタースピーカーからだす。
センターから出るので、聞きやすい。
セリフがぬけて聞こえるのは3.1chだから。
つまりは、映画館では、同じ料金払っても、真ん中の方が得している。
これをわかっていると、他の映画館にいっても、「これ2chだな」とか違いがわかる。
映画の「聴き方」のコツですね。
[橋本さん]
三間さんすごい。
「俺トークショー苦手なんだよな」って言ってたのに。
[三間さん]
出るまでは嫌だけど、出れば、目の前にいるのは役者さんと同じだから。
皆、じゃがいも(笑)
(多田監督が、だまされちゃだめ、三間さんは「勉強してきた?」って聞くと「してねーよ」って答えて勉強してるのと同じ、と)
[橋本さん]
ふたりがこだわってくれたおかげです。
音つくって、はってもらって、初めて完成形を見て、どういう使われ方をしているかが、びっくり玉手箱。
ジェシカのシーンは泣く。
ロイエンタールと…あの…(言いよどむ。ミッターマイヤーかな?と思いのほか)モビルスーツのシーン!
ここでこれ使ったんだ、と割と意外性があり、どきどきした。
今回もありがとうございます。
☆ここで告知。
・まもさんと梅原さんの舞台挨拶に、「こういうとき呼んでもらっていいですか?」と三間さん。
☆最後に
[多田監督]
あまりきちんとしたトークできていない。もう少し面白いことを、と終わっていつも思う。
でも、笑いを取るよりも、作品の中身を離したほうがいいかな、と(仰るとおりです!)。
僕ではなく、ノイエを、番組を今後ともよろしくお願いいたします。
[三間監督]
お笑い担当だった三間です(笑)
予習したかいがありました、また予習してきます。
[橋本さん]
スタッフや製作陣の熱い思いが非常に詰まった作品です。
よろしくお願いいたします。
最後、大拍手に送られての、面白いお話てんこもりのトークショーでした。

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