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かつてユリアンと同世代で銀A伝にどっぷりつかった過去をこじらせ、ムライ参謀長と同年代になってから再燃してしまった管理人のブログ。 腐れ要素あり、注意! Twitterやってます、お気軽にどうぞ♪ 銀A伝用垢→@fukurasuzumlogh
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お約束の注意事項。
「新宿ピカデリーの飲み物を買われたかた。ここのドリンクには毒は入っていませんのでご安心ください」
からでしたw

最初は恒例のアンケートコーナーから。

「ノイエからの人」→けっこういらっしゃる!
「前回おっさんずトークに参加した人」→これも!
「第一章から参加した人」→これも!!

ということで、「お客様のイメージがつかめたところでスタート!」でした。

☆第三章振り返り☆

【21話】(場面写真がスライドで表示)

(多)救国軍事会議が敗れる、目標を達せず潰えていく、そこが肝の話。
だけど、ピンポイントでボリス・コーネフにちょっと触れたかった。
(前回触れ損ねたので、今回触れときましょう、と田P)

フェザーンは第三者視点。ボリスはそこを強調するキャラ。
だから自由奔放な描写にして、オーバーな芝居にしている。

ネタっぽい演出もしていて、宇宙港に到着し、船からおりるとドミニクがあらわれる、美女が迎えに来て何事だろう、と思ってついていくと、浅黒いハゲ親父がいる。
「機嫌が悪いようだな」→当たり前。
この不機嫌は、割の悪い仕事と、美女から浅黒いハゲ親父でがっかり、のダブルミーニングのつもり。

コーネフはいろんなキャラに陰ひなた関わる人なので、ユニークでテンション高めにした。

(安)原作では外見の描写がない。紙パックチャーハンシーンが印象的。
   浅黒いハゲの前ではネクタイ締めてる。もどると緩める。昭和のサラリーマンみたいでよい。

(郡)後藤監督とトークショーの打ち合わせで、チャーハン食べたくなるってTLにあふれてましたねって話をした。
食べるものを何にするか、脚本会議でもめたところ(笑)

(安)微に入り細にいる脚本会議。議題に「何食うか」ってあったね。
フレデリカのショックをうけるシーンもよかった。

(田)立ち直るところまでの強さ

(安)勝てない。絶対ヤンは勝てない。

(多)べたな泣きにしたいところだけど、フレデリカは泣き顔を見せる子じゃない。
シーンの積み上げ思案したところ。
回想シーンに実はフレデリカが見ていないシーンがひとつだけある。
第六次イゼ攻略のパパがそれ。
「こういうことがあった」という話をフレデリカは聞いてちゃんと知っている、というところを出したかった。

【22話】(場面写真がスライドで表示)

(郡)アンスバッハとブラ公の対比が…黄瀬さんが描いた素晴らしいシーン。
素晴らしいと思ってクリアファイルにしちゃった
見えてるアンスバッハ、気づかないブラ公。
意外に涙を誘う。200万も虐殺した悪い人なのに。そのあたりノイエらしいところ。
メルカッツにも泣きました、とLINEたくさんもらいました。

(多)シュナイダーのシーンは、シュナイダーをデザインした人が自分で原画作画を担当したところで、すごくいい

(郡)かぶってくる音楽も素晴らしい

(田)死に顔の力が半端ない、印象強い

(郡)閣下、っていうときの顔。かなしげな笑み。…クリアファイルにしちゃった。
われわれダビングのときに見て、やべえよこれやべえよ、と。
そしてフレーゲル様は華々しくお亡くなりに。

(安)おっさんたちがみんないい死にざま。ブラ公は「できればくるしまずに…」と卑屈になってほしくなかった。

【23話】(場面写真がスライドで表示)

(多)キルヒアイスが命を落とす話数。間尺の使い方が難しかった。
死んだあとの余韻がほしい。でも、お話として展開していってしまう。
そこをどうつなげるかが難しかった。
亡くなるときの宮野くんの熱演のあと、時間たっぷりとってないけど、オベが呼びに来てのアンネローゼとの会話。
宮野くんが亡くなるときのテンションを引きずったまま芝居してくれて、宮野くんのおかげで繋がって成立した。
あそこの宮野くんの演技は、ツイッターをみても響いてる人多かった。

(安)アンスバッハ、なんで名乗りを上げてうったのか?うっちゃえばいいのに。

(多)我らは理屈をもって演出している。
名乗りのシーンは、500年続いた貴族社会で、ブラ公の無念を宣言してからでないとラインハルトを殺す意味がない、との考え。
ディレクションも納得ずくでやっている。

(郡)脚本会議でも、「この人何を考えてるんだっけ」で1時間くらいやりますね。

【24話】
(郡)エピローグ。胸がいっぱいになる。お墓参り、音楽…会社でロールみてうるうるしてます。

(多)お墓参り、原作にははっきりと書いていない時間軸。
アニメオリジナルの時間の動き。帝国の標準時と同盟の標準時の整合性とかはいったん忘れて(笑)
まるで同時に行なわれているかのような、カットバックという演出をとっている。
ハルトが「一人でよい」といって、次にフレームインしてくるのはヤン。
音楽もともなって、良い効果を出している。
空の色も違えている。

(郡)ハルトの「お前はいったいおれのなんだ」に対する墓碑「わが友」。
ハルトの苦悩、そうだよな、と思う。

(多)銀河帝国らしいなと感じる。ラインハルト、軍権を得ていろんなものを得る。
(ここで「あー原作未読のかたもいるけど、言っていいのかな」と悩み、「いろんなものを」という。まわりも「いろんなものを」と復唱(笑))
オベの話もわかる、頂点をきわめた時、王様がふたりいる、になりかねない。
わが友なんだけど、臣下です、というのが本当に銀河帝国らしいシーン。

(郡)帝国のひとは民主主義知らないでしょ。
だからこそ、ヤンは戦う。よしき先生の仕掛けた、狡猾な構造。

(多)こうして、おかげさまで、24話までしあげることができました。
ありがとうございました。

☆ノイエ銀英伝振り返り☆

ここで、振り返りのパワーポイントが。

◇2015年1月 企画立ち上げ

(松竹、IGさんにお願いできることになった。郡司さんお好きらしい、ということで、ミーティングは「やりませんか」「やりましょう」で、あとは銀英伝語りましょう、になった。そのあと社長にどういうか、など考えた)

◇2015年8月13日 制作発表(IG製作)
・らいとすたっふさんからニコ生で放送したがソースを見てた人は100人くらいで少なくて、でもYahoo!のトップニュースになった。
・この年の株主総会でも、銀英伝に関する質問が。

◇2016年~2017年 表立ったうごきはなし。IGに「本当にやるの?」と電話がくる
・発表からPVまでは、2日に1回くらい、磯部Pから「設定あがりました」と山ほどの設定がきた。
それが鈍器になった。

◇2017年5月10日 イベント情報解禁、OPビジュアル(星を見上げるラインハルト)解禁。

◇9月20日 オープニングイベント(タイトル、キャスト、スタッフ、PV解禁)
・キャストさん皆が「あんな緊張したことない」という。
・堀川さん目の前にした宮野さんの顔、あんな顔するんだというくらいすごかった。
・円盤1巻の映像特典にあるのでみてください、とのこと。
・PVの宇宙戦艦、実は未完成だった。以下のルックがまだ途中だった。
HPで見られるので、見直してみましょう(笑)、と。
※デザイン→モデリング→ルック、と工程がある。
 モデリング:360度の見た目、1隻でまる1年かかる。ヒューベリオン、ブリュンヒルト、標準戦艦、それぞれ1年。
 ルック:光が反射したり質感を出す、半年かかる
・鈴村さん、お客さんの反応よくてほっとした、と。イベントはみんな眼が泳いでる。

◇2018年4月 「邂逅」ファーストシーズン放送開始

◇2019年9月27日 星乱第一章上映開始

◇2020年 ???

☆ノイエ銀英伝の今後☆

気になるのが2020年以降

(田)今の表、5年くらいある。

(郡)時間がかかるんだ、ってことを言いたいんですね?

(田)皆続きやりたいけど、課題がある。
①もっとたくさんの人に見てもらいたい。そういうところをやっていく。
②アニメの円盤、海外でも売れてたけど、いまは収益スキームがむずかしい。
中国は規制が、政府の検閲が入っている。
今は流れてるけど流せなくなるかも?
③働き方改革。アニメ業界はブラックと言われることもあり、働き方改革しなければならない。
アニメ業界も製作費があがっているが、ノイエは設定大量だし映像もこの高いレベルだから…

こういった課題があるからやらない、ではなく、ひとつひとつクリアしていきたい。
まずは、たくさんの人が見られる環境をつくろうとトライしている。
それが発表されたら、みなさんも「これか!」と思うと思う。
「これからたくさんの人見るかも」になりそうな案。

もとよりここで終わらせるつもりもないです。信じてください。
もう少しお待ちいただければと思います。

(多)仕事いれてない。これ、うそじゃないところがおっかない。
他をことわってるから、うちからの「これやって」攻撃がすごい。

中身、構想って意味では、ノイエは、リメイクではなく、このメンバーでつくるキャラ中心のシナリオ。
キルヒアイスは残念だったが、他のキャラ動くのは3巻以降。
彼らをいかに魅力的な人物として描くか、自分なりに考えている。
ミュラーもアゲアゲで考えてあります。

(郡)TVシリーズはまだキャラが動く前だった。
TV→劇場というスキームが斬新だった。だから連続して劇場でみてほしい。
サイン会で星乱から見てます、という人もいた。
ぜひ戻ってみてほしい。

(多)前半戦の12話は、基本原作とおりにシナリオ構成した。
女優退場などの外伝エピソードをいれずにやった。
カメラはキャラにつけるようにキャラにつけるようにしてやった。
そうすると、星乱までみて、邂逅にもどってみると、キャラが登場するだけで泣けてくる。
ボースンコールがなってラインハルトが出てくるところとか。
高木さんのアイデアで、第1話では同盟をまるで敵かのようにモブキャラばかりで描いて、ラストにメインがいるよ、金髪じゃないヒーローが隠れてるよ、とお尻をなめて描いた(笑)
キャラ描写に力をいれてやってきてよかったと思った。

(郡)劇場でかける松竹さんの提案スキームに感謝したい。4話続けてみたときの感覚すごい。

(田)監督も肩慣らし終わって投げるだけ。
あとは、円盤・グッズぜひお買い求めいただけたら。
お買い求めいただけたかたは、レビューなど寄せていただけたら。
そして銀英伝を忘れずにいていただけたら幸いです。
銀ニャは再販する予定です。

(郡)IGのなかではやり遂げてから死にたい、という思いがあふれている。
あとは決めて早く発表できる日を。

(多)トークイベントでお顔覚えたかたいる。次いらっしゃらなかったら見捨てられたと思う。
皆さんの心に残るノイエテーゼにしていくのでよろしくお願いします。
ちなみに、ぼくは、獅子の泉の七元帥になります。ビッテンと。

(郡)最後に冷たくなってて、「何て安らかな死に顔」といわれたい。

(多)ファーター、ってやりますね

以上、多田監督withおっさんずでした。
ボリスのお話がきけて嬉しかった!


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「もう涙は吹きましたか?」とMCさん登場。
「こんばんは」の声掛けに、返事小さく。「元気なくて当然ですよね」からスタート。

「おふたりをいい笑顔を拍手と歓声でお迎えください」

ふたりとも、黒めのジャケットで。宮野さんの衣装(マフラー?)には黄色があり、キルヒアイスの衣装(ボトム)は濃い赤。

泣いていたのではと思ってしまう、第1章のノリノリ加減とは違う宮野さん。

(宮)
昨日公開されて、今日この舞台挨拶の日を迎えられて嬉しい

MCさん、キルヒアイスを紹介しようとして「キルヒアイス」を二度かむ。
「ぼくもオーディションのときにかみまくったのでわかる」と梅原さんキルヒのようなフォロー。

M「では楽しくトークを、楽しく、というと語弊があるかもですが」

☆公開を迎えた今の気持ち

(宮)
立ち上がりのときからここまで目指してしっかりとやってきた。ここまで全うしたいと思っていたのでうれしい。オーディションも今回描かれている部分だったし、いろんな感情がこみあげている。

(梅)
キルヒアイスを演じてる身として、物語のひとつの山場。
こういう退場の仕方をするんだ、という見せ場のひとつ。
劇場で届けられて嬉しい。

☆見た感想

(宮)
はい!(元気な返事からの…)
思い出すだけで苦しい。何をしゃべっていいかわからない。
梅原くんとキルヒアイスとラインハルトの芝居を全うできてうれしい。
思い出すとまだ入り込みすぎてしまう。苦しい思いになる
(泣きそうなのか、仰向く宮野さん)
ラインハルトの声、笑っていても苦しそうにきこえる。
梅原くんと一緒にお芝居ができた時間は有意義でした。

(梅)
「星乱」は、華々しい戦闘より、国の内部にスポットライトがあたった、渋いけど面白い部分がある。
人間関係も変わっていく。
ラインハルトは、覇道を行くには変わらないといけない。
ひとつ乗り越えなければいけないところを乗り越えた。

キルヒアイス、登場から死の直前まで一貫していた。彼なりに成長はしているけれど、もともと隙のない人間。
大きくは変わらない。
最後のシーンまですがすがしくいたかった。

キルヒアイスはラインハルトが宇宙を手に入れることを疑っていない。信じている。
だから、ここで死んでも後悔はない。1本筋が通っている。
でも、最後のアフレコは迷った。
涙ながらに伝えるのもいいが、弱まりながらも、キルヒアイスのいつも通りにした。
アンネローゼのことを言うのもいつもどおり。

(宮)
ラインハルトがはじめて哀しみを知る。はじめて死を実感する瞬間。
キルヒアイスとラインハルトが離れたのは誰のせいでもない。自分で決めたこと。
でも、離れていなかったら違っていたかも。
2人が一緒にいることがいいことかはわからないが、一緒にいてほしかった。

☆「邂逅」から気持ちなどを切り替えたことはあるか?

(宮)
「邂逅」から切り替えることはない。ラインハルトは覇道の道をひとつひとつあがっていく。
でも、キルヒアイスがそばにいなかったのが大きかった。
ヴェスターラント演じるとき、悩んで悩んで悩んだところ。
執務室でぶつかるシーンは、オーディションでやった。
僕らの間でやっていいと言われ、やったところ。
監督が「ラインハルトとキルヒアイスの関係が見えた」と言ってくれた。
あれで選ばれたと思っている。

その僕らの関係性を見せていけたらとずっと思ってきたので、実際、本編で演じられてぐっときた。

(梅)
本編でやるのは気持ちのうえでもすごく大きかった。

(宮)オーディションでは、小説のままやった。ト書きもひろった。瞳の違い、顔色がどう違う、など、感じながら演じた。
キルヒアイスの最後のシーン、それまでのラインハルトがもろくも崩れるのを、小説の表現から感じた。
体験したことのない大きな感情なのではと思う。

(梅)
あの収録の日は、朝から、「今日死ぬんだ」と思いつつすがすがしく迎えた。
宮野さんと芝居をしていて、先立つより、先立たれるほうがつらいんだと思った。
ひきずられて2人でぐちゃぐちゃになったら困る、とふんばった。

(宮)
ぼくはふんばれなかったね。
それが「真守のラインハルトなんだね」と三間監督に言ってもらった。
ぼく自身もいろんな死を経験してきた中で、アテレコのテンポでいけなかった。
(ここで、アテレコという用語の説明をする梅原さん)
プレスコに近くなった。合わせることが、どうしてもできなかった。
伝えたい、どうしたい、に絵を付けてくれた。

リテイクっていう感じではなかった。
「もう一回聞かせて」という感じ。みんなであのシーンは作った。
ぐちゃぐちゃになって、ひとつ、できなかったことがある。
最後、叫べなかった。声が出なかった。
苦しくて、苦しくて、終わってた。
心を整えてから、叫びだけとった。いろんな感情が巻き起こった。

MCさん「おふたりにとある方からお手紙がきています」

(宮)姉上かな?
(梅)アンネローゼ様かな?
(ラインハルトとキルヒアイスとして息ぴったりのふたり)

MC「宮野くんへ。1-24話まで長きにわたり、誠意を尽くしてくれて嬉しく思う。まったく新しいラインハルト像、
20歳そこそこの若さを出し、でも、ただの青年ではいけないという要望を果たしてくれた。
宮野くんらしいラインハルトが見られたことに感謝しています。多田監督より」

「梅原くんへ。キルヒアイスは能ある鷹は爪を隠すという、ラインハルトと並んぶ能力を秘めながらラインハルトに付き従う人物。強くもあり、奥ゆかしさもある。理想のキルヒアイスを演じてくれたことに感謝しています」

(宮)
なんだか卒業式みたい。

MCさん「まだまだ続くとしても、まずは24話まで演じ切ってくれた2人に贈る言葉です」

(宮)
監督たちの熱意が、この作品を素晴らしく尊いものにしている。
僕らにできることは、生命をまっとうすること。

(梅)
最後、おつかれさまでした、と三間さんから花束をいただいた。
「これで終わりって思わないでね」と言われた。
回想シーンでもあれば登場できる(笑)
ありがたい、次があることを期待しています

(宮)
おれのなかにキルヒアイスはいきているしね
梅ちゃんが赤い花束もらったとき、どうしていいかわからず、とりあえずふたりで写真をとったよね。
にこりともせず。なつかしい。

☆最後に

(もう30分たったのか、と時計をみる梅原さんに、「カッコいい時計してるね」と宮野さん。だいぶ普段の調子に戻ってきた様子)

(梅)
物語はまだはじまったばかり。スタッフの方々にはこれからもやる気がある。
ぼくも回想で出たい気持ちがものすごくある。
続けられるかどうかも、応援してくださる皆様の気持ちにある。
これからもよろしくお願いいたします。

(宮)
キルヒアイスの存在こんなに大きかったんだなあ、とまだ感じている。
OPが見られない。2人が夢をはせてる姿、幼少期のカット、苦しくてみられない。突き刺さってくる。
ラインハルトの渇きはいやされることはないけれど、キルヒアイスがいてくれるからこそ覇道ができる。
沈んでばかりはいられない。力強いものを出していきたい。続いて銀河を駆け抜けていきたい。
どうかよろしくお願いいたします。

(最後はおふたり握手してハグを交わしてました)

全力応援してますので、なんとしても続いてください!!!

拍手[0回]


冒頭はいつものとおり、松竹の田坂Pからの注意事項からですが、今回はさすがにネタのしこみはありませんでした。
田坂Pもどこか悄然とした様子。

多田監督も、磯部Pも「ようこそおいでくださいました、よろしくお願いいたします」と少しかため?

「内容が内容なもので緊張してます、ほぐしていきます」と田坂P。
磯部Pは前に好評?だった帝国衣装で。「着ていってねといわれちゃんと着てきました」

「では銀英伝の会話をしていければ…」とやはりぎこちない田坂P。

☆初日を迎えた気持ち

多田監督
「取り合えず劇場プロジェクトは最終章。完成はすでにしていたので、やり遂げた感はもう終わったが、お客様の反応が気になります。どうでしたか?」
ここで大拍手。ありがとうございます、とのこと。
「楽しむ感じではないかと思いますが、心に残るものがたくさんあるのでまたぜひご覧になってください」

磯部P
「長く携わってきたものなので寂しくもあり、こうして見て頂いて嬉しくもある。複雑です」

☆第三章のみどころ

田坂P「つらいですが、何回も見て頂きたいので…」

【21話】アルテミスの首飾り、クーデターの真実と終結、グリーンヒル大将の死、ボリス再登場

(多)アルテミスの首飾りは、かなりぎりぎりまで設定がかかって3Dが苦労した。どうやってこわすかの作戦を長く打ち合わせしたので、思い出深い

(田)尺としては長くないが細かくつくりこんでた。手抜きはできかったという印象ですが?

(多)アルテミスの首飾りは小倉さんデザイン。実写特撮模型を作っていたおもしろいキャリアのかた。ぼくが特撮大好きだって知ってて、「多田さん、パラボラアンテナつけたくない?」と。そこからとんでもないことになった。

(磯)首飾りだから美しくなければいけない

(多)お芝居では、リンチ。二又さんやっぱりやってくれたなと。某ふるやとおるさんと同じく、計画的な悪者バーターのひとり。フレーゲルからリンチへ。本当に素晴らしかった。

(田)メインのキャストさんは、二又さんのリンチの演技勉強になりました、とよく言っている。説得力のあるキャラ。

(多)うらぶれたデザインもいい。上にまで行ったひとに馬鹿な人はいない、というのがノイエのスタンス。
リンチは前はイケてる司令官。今も、無精ひげそって髪の毛直したらイケオジ司令官になることを匂わせるデザインになっている。そこに二又さんがはまった。
田中先生の足元にはおよばないが、自分も社会科の教員免許をもっている。大きな過ちはしても、組織で無能なわけじゃない。そのあたりをマニアックにいれこんだ。

【22話】ラインハルトを問いつめるキルヒアイス、執務室での激突、門閥貴族連合最後の戦い、フレーゲル、ブラウンシュヴァイクの最後、戦役の終結

(磯)バルバロッサです。バルバロッサの画像がでてるから(笑)
全方位降べきものすごい。チェックの時から、「どこからもでるんだ、めちゃめちゃかっこいい」と思ってみていた。

(田)ここは活躍させないと

(多)ブリュンヒルトとバルバロッサは、分厚い人を殺せる本(鈍器)を見て頂くと、第三世代艦となっている。
装備や防御が一番協力。とにかく強そうに見せた。持ってる装備はすべて使うスタンス。

(田)バルバロッサ、無双してる感じでした。

(多)次はブラウンシュヴァイクが死をたまわるというか、アンスバッハとのくだり。
また見に来ることがあったら、頭に入れてほしい。
あそこはスタートから最後まで、IGのトップオブトップの黄瀬和哉(きせかずちか)の全作画。
演出不要だった。さすがです、やはりすごいです。
最初はコンテだけだよ、だったが、コンテを見て、「黄瀬さんが描きたいように描けるアニメーターはいません」と言ったら、「おれがやれってこと?」となった。

(田)説得力がとんでもないですね。ブラウンシュヴァイク公、いろいろやってきたけどかわいそうになる。ある種、かなしい生き方。

(多)そこは的確に。負けてざまあみろ、には見えないように、そこはちゃんとした。
アンスバッハ、作画が完全に極限までいっている。眼のおちくぼんだ影を変えている。
面積もカットによって違って見せている。

(田)哀しみに覚悟、すっと入ってくる。こんな入ってくることあるんだという感じ。

【23話】武器の持ち込み禁止、捕虜引見、殺害未遂、別れ、国璽奪取、前へ進むラインハルト

(磯)ラインハルトとキルヒアイスを語らざるを得ない。
ものすごい書き込みの絵と、演技の指示の細かさで、完成したらどうなる?という感じだった。

(田)画面の力が半端ない

(多)元々力入れていく話だと思っていた。
アフターレコーディング(アフレコ)で録ったが、宮野くんが芝居に入り込みすぎて、プロなので途中でセリフでなくなることはなかったが、一シーンで憔悴すぎて、一回は録れても、哀しみで二回目気持ちを整理しないとマイクに向かえなかった。
そこで、フィルム尺を無視して、宮野くんのペースにあわせて録ろう、ということになった。
絵は、アクション口パクをあとでつけるプレスコアリング(プレスコ)で作りなおした。

(田)一番大事なシーンのカットですものね。皆さんもそう思われると思います(ここで大拍手)

(多)他は、コーネフ…あ、22話でしたっけ、いいそこねた(←ぜひぜひお話してほしかった!!)
「軍医を呼べ」をミッターマイヤーからベルゲングリューンに変えているのが、ノイエの推しポイント。
ベルゲングリューンがめっちゃ好き。
原作ベースの話で申し訳ないですが、敬愛するキルヒアイスを喪って、某提督を喪ってしまう。
印象に残るセリフ、シーンを彼に与えたいと思った。

(田)オーディンに戻る戦艦がスピーディーでしたね

(羅)絵コンテは長く組んでる演出の小村方さんで、ぼくの好きな絵コンテを描く人。
オーディンに帰るメカ、自分もやりたかった。戦艦ワープアウトかっこよかった。3Dさん最高!

【24話】平和式典、メルカッツ亡命、トリューニヒト派の議員、お墓参り、地球教

(磯)盛りだくさん。細かいところだが、ラインハルトとヤンのお墓参りシーン。
オーディンとハイネセンがわかりやすく行き来する。空の色がこんなに違う、と見せている。
青のふり幅がすごい。同じ人類が、別のところにいるのがよくわかる。

(多)はっきり場所が違うとわかるように、片方を昼、片方を夜にするかディレクターとして悩んだ。
だが、同じ時間にふたりの英雄がいる、としたほうがいいとこうした。
これまでも美術さんがオーディンとハイネセンの空の違いは変えていたが、カットバックないと、どう違うかわからない。

(田)帝国と同盟の違い、いろいろ見てみたいですね。

(多)三間監督の選曲がすごかった。大晦日でも劇伴はってたくらいすごい人。
だいたいこんなもん、のだいたいを決して許さない。
まとめでエンディングの前奏をヤンとラインハルトにひっかけた。
元々の楽曲の長さではなく、うまくつないでああしてる。テクニックがさすが。

(田)印象的に音楽重なるよう作られてますよね

☆24話までつくって

(多)銀英伝は最後までつくってナンボ、と思っている。ここで終わってもいいだろう、でやっていない。
意気込みが伝わってると嬉しい。見ても感動しない地球教をもってきたのはそのため。

(磯)旅の行きつく先は長い。最後まで旅をしたい。

(多)スタッフは「オベの犬がでるまでは死ねない」と言っている(笑)
ここで終わってどうする、と思うので、続きを作っていきたい。
続きを作るために、もっとたくさんの人に銀英伝をみてほしいと方法を考えている。
先に続けるための仕掛けづくりをしていくので、お待たせする可能性もあるが、銀英伝をずっと気にしていただければ。

原作、OVAを見た人、履修済みの人、という言い方をするが、その人たちにも新しいの見てみるかと思ってほしい。
世代二回り違うと、タイトルから内容が想像できない。
「転スラ」にくらべれば、「銀河英雄伝説」短すぎない?とか。
触れたことない人の背中も推していきたい。

(田)
12月6日からの全国ツアーでは、今後に向けてのことを時間たっぷりとって話したい。
バルバロッサのクリアポスターも初日で売り切れた。数は作ったはずなのに。再販検討している。

☆最後に

(磯)昨年の1話から24話まで、無事に公開にこぎつけられた。たくさんのスタッフと見てくださる皆様のおかげ。
先の展開について話せる話を持っておらず申し訳ないが、これからもよろしくおねがいいたします。

(多)これだけたくさんのお客様にご来場いただき嬉しい。
私はじめ、関わってるスタッフは続きを作ろうというモチベーションが非常に高い。
私は、続きをつくることを念頭に、次の監督の仕事の営業をしていない。
現場はみんなそんなつもりでやっている。

OVAから銀英伝にかかわったスタッフもいるが、今回ではじめて関わるスタッフが多い。
そうしたスタッフも、このキャラをこう表現したい、戦艦をこう書きたいとクオリティに結び付ける流れができてきている。
ぜひ、続けていきたいと思うので、これからもよろしくお願いいたします。


拍手[1回]


差し支えなさそうな概要のみ、ざっくりまとめてみました。
あくまで個人的、主観的なメモですのでご参考までに。
また、多分そんな価値もないと思いますが、ここからの抜粋SNSは厳禁です(`・ω・´)ゞ

後藤総作画監督のトークショーは本日2回。
前半と後半と2回来られているかたもいて、ちゃんと話を若干変えて下さったそう。
私が参加したのは2回目でした。

最初にお約束の
「原作またはOVAから入ったかた」
「ノイエから入ったかた」
の挙手アンケートから。

ノイエからの方がかなりいて、郡司プロデューサーが「多田監督に伝えます」と喜ばれてました。

後藤総作画監督は、プロダクションI.G.の前身、アイジータツノコを立ち上げたかたで、現在も取締役のかたでした…
絵もすごいですが、ビジネス的にもすごいかただったことを初めて知った迂闊ものです(泣)

【裏話その1】ムライ准将誕生秘話
最初、後藤さんは1話しかでないようなチョイ役、サブキャラを担当されていたらしいのですが、そのなかでひとりの人物に多田監督が眼をとめ、「このキャラだけムライに使わせて」と一本釣りされたそうです。
キャラ表も表示されました。
ムライさん、身長172センチ。

「メガネかけてていいんですか?」と確認したのですが「このままいってくれ」とのこと。
実は、最初は帝国側のサブキャラで、帝国の軍服を来ていたそうです。

【裏話その2】シェーンコップ誕生秘話(シェーンコップリテイク事件)

フィルムができあがり、撮影までしている段階で、「フィルムみたら若すぎるからもっとイケオジで」と監督から指示がでたそうです。

ここで、シェーンコップのお顔の新旧比較が。
旧はしゅっとして若く、新は渋みがある感じです。

「これから変えるの?!」とびっくりしながら、撮影まで終わっていたのを、作画まで戻って、動画、撮影、仕上げ、やり直されたそう。
結果、「直してよかった」とのことですが、当時はスタッフ総出で「シェーンコップを全部直してるんです!」と本当に大変だったとのこと。

【裏話その3】コンテ撮から本撮までの流れ

コンテ撮→原撮1→原撮2→原撮3→動撮→タイミング撮→本撮、の段取りで進むとのこと。
いまのアフレコはほぼ原撮あたりでやることが多いそうです。ボールドというセリフの箇所指定があるとのこと。
(本当の絵ができてからのアフレコはプレッシャーを感じるというかたもいるそう)

進めば進むほど、カクカクした動きがなめらかになり、背景も入り、青い線(陰)、赤い線(ハイライト)も入っていきます。

本撮になると、空気感が違う。フィルターかけたり、肩を光らせたりしている。

アニメは、段階を踏みながらこうしていっこいいっこ仕上げていく、とのこと。
コンテ撮は全体をみるためもあるそうです。

ここでサンプルで見せてくださったのは、第7話の対シュトックハウゼン麾下のバトルシーン。
第18話にもかっこいいバトルシーンがありますが、第三章でもあるそう。
バトルシーンは、後藤監督は顔だけかかれて、他は別のバトル担当のかたが描かれているそうです。

【裏話その4】フォーク准将の卒倒シーン

「表情もっと出したい」と顔の影を変えられたそう。
多田監督も「キャラがわからないくらい表情やっちゃっても大丈夫だよ!」との太鼓判があったそう。
そこで「やれるだけいれちゃおう」と、後藤監督も自分の顔を鏡にうつし、フォークっぽい顔をして陰をつけられたとのことです。
「おれが卒倒したらこういう陰のつけ方になる」と。
作画される方、本当にすごいです。

【裏話?その5】郡司プロデューサーからの質問。軍服を描くコツは?

「軍服を描くコツは?」に、「コツはない」と答える後藤監督。
ただし、猫背にならない、軍人らしくたつポーズには気を付けていて、そうではないものは直されたとのこと。
(多田監督から、始まる前から注意があったそう)
「たたずまいが大事」「民間人じゃなく軍人とわかるように」と多田監督はよく言われるそうです。

【裏話?その6】「敬礼」コーナー

☆帝国は、ドイツ(海軍式)敬礼

指は伸ばして、親指が前から見えないように手のひらにそえる…などの説明書きがあり、実際にスタッフのかたが学ランにベルトをしめて(!)それっぽいシルエットで敬礼している写真資料が。
敬礼を熟知しているかたに、資料をわたして確認もしていただいたそうです。

このあたりをきちんと共有しておかないと、手のあげ方がまちまちになったりして、リテイクの山になるそう。
ここをきっちり資料でおさえたおかげで、1話のしゃきっとした敬礼もあるそうです。

☆同盟は、イギリス(陸空軍)式敬礼

手のひらを前に、親指以外は伸ばして添える…などの説明書きとともに、同じく同盟っぽい服装をしたスタッフさんの敬礼写真が。

「敬礼もいろんな敬礼がある。わからないで書くとリテイクも多いし、見てるかたに「違うよ」と言われてしまう」と。
郡司プロデューサーが、「海軍は脇をしめるんですよね」と。(狭い船のなかだから、と私もきいたことが)

【裏話?その7】設定資料集チラ見せ

・本編では出てこない、タイロンパパと宇宙に飛び出したばかりのヤン5歳の姿も!
旅立ち当時は「跳躍(ワープ)のたびに体調を崩して吐いたり発熱したり」していたので、吐きそうな絵もある細かさ。

・スパルタニアン格納庫も!

・戦艦の話
帝国戦艦は、地表に置いて自分の領土を制圧できるよう、大気圏降下能力がある。
だから、1本うまい棒のようなかたちをしている(笑)

同盟戦艦は、大気圏降下能力はない。
重力の制約を受けないため、レゴブロックみたいに組み上げる式で、重力あるとぽきっとおれそうな細い部分もあるし、全面に火力を集中するかたちになっており、後ろはほっそりしている合理的なかたち。

【質問コーナー】ここで、参加者からの質問コーナー!

たくさん質問されるかたがいて盛り上げて下さり、たくさん答えてくださいました。
そのなかから抜粋。

【Q】軍服の素材は?
【A】アニメーターにとって大切なことは、素材がわかるように書くこと。
皺の寄り方などで決まってくる。
「これはこういう素材」などと共有したり最初に描いた人に確認してあわせていく。
同盟の軍服は、薄くもなく厚くもない素材とのこと。

ここで、第1回目におひろめされたラインハルトの軍服資料が。

「この感じがいいですよね、皺のはいりかたすごくカッコいい。銀英伝はこれないと魅力にならない。画面に色気がある。」と、うっとりの郡司プロデューサー、および場内。

郡司プロデューサーは、後藤監督が絵を描かれてるそばに来た時も、絵をみて「いいですねー」といつも言われるそうです(笑)

帝国の軍服の方の部分は、2Dで貼り込んでるため、絵は場所だけ書いてあるそう。

I.Gさんには、アーカイブ部署があり、莫大な保管料をかけてきちんと原画を残されているそうです。
「行ってみれば江戸時代の浮世絵のように、いまは当たり前でも、後世に絶対価値があるもの。素晴らしいもの、文化、残していきたい」と。
「全部がタブレット作画になっていくでしょうね」と後藤監督もおっしゃりながら、「紙と鉛筆の色気もある」と。

【Q】邂逅から星乱まで劇場での通し上映は?
【A】邂逅のイッキ見をやったとき、3,000円もするのでは集まらないのでは…と危惧していたが、三桁のお客様が来てくれてありがたかった。
ノイエはまとめてみるほうが腑に落ちる作品でもあるので、松〇さんにすぐメールしておきます、とのこと。
(ぜひ、やってほしいです!2晩かけてになるかな?(笑))

【Q】アムリッツァ星域会戦は原作から変えてああいうかたちになったのはなぜ?
「なぜ、ビッテンフェルトがワルキューレを出したのが早すぎたのか」
「なぜ、脱出できたのか」
を検討していて、そこに着地した。
そもそも
「なぜ同盟はアムリッツァに布陣したか?理由がないと」
「防御に適したものがあったのではないか」
という議論から、採掘惑星案が生まれた。

***

やはり、実際の絵をみての解説は非常にわかりやすく、後藤総作画監督のお人柄と、郡司プロデューサーのお人柄も対照的で、トークもすごくおもしろかったです。

「最大の敵は尺」というお話もありました。
第三期以降は、多少長めになってもぜひノイエのリズムで描いていただけたら嬉しいです。
補給も尽くせる限りは作ります!!

以上、簡単ですがまとめでした。

拍手[4回]


第2章スタッフトークは、多田監督、三間音響監督、音楽担当の橋本しんさんによる、音がテーマのトークショー。
最初はおひとりおひとりの役割のご説明から。
[多田監督]
簡単に言えるかわからない。
いわゆるフィルム作りの現場のチーフディレクター。
商業アニメを作るうえで、ディレクターは複数いて、ノイエには6人ほど演出家がいる。
それのチーフディレクター。
フィルムを作りながら、三間さん橋本さんと相談して音楽やキャストを決めたり、収録、ダビング(効果音ミックスしフィニッシュする)し、フィルムの完パケまでお付き合いするお仕事です。
[三間監督]
通訳です。
まず、アフレコの時に多田さんがするダメ出しを通訳します。
(ここで多田監督がいきなりダメ出し話?!と動揺(笑))
「こうじゃなくこうしたい」「どうしてダメか」を伝える。
例えば「もっと強い情熱が欲しい、声が欲しい」、宮野に、「納得できないイラ立ち入れよう」とか。強さ熱さを引き出す。結果を出すまでの間をやる。
曲は、監督の「楽しい」という指示を、「どう楽しいか」、ウキウキなのか、身体いっぱい動かす楽しいなのか、を通訳してメニューに書く。
監督の「楽しい」を「静かにウキウキ」とか書いて橋本さんに伝える。
音は、「ドカン(という音が)欲しい!」と言われたら、「ガソリンと金属を混ぜた音」と指示する。
違うことを伝えると、違う作品になってしまう役です。
[橋本さん]
そうだったんですね、あれは三間さんが…
わかりやすいメニューありがとうございます。
私は監督と打ち合わせて、想像、イメージで曲を作り、具体化(レコーディング)させます。
今回はストリングスや管楽器を使うので、「これだけの人数をあつめてください」とスタッフさんに依頼して、大きなスタジオでレコしました。
その時に自分の曲を聴いて、ああよかった、だめだった、と思いつつ、ミュージシャンに説明しながらレコを進めました。
☆三間さんと橋本さんはなぜ参加することになった?
[三間監督]聞いてみたい。金ですか?(笑)
[多田監督]尊敬してるからです。
[三間監督]あとで飴あげます(笑)
[多田監督→三間監督]
チーフディレクターの仕事をはじめた最初も三間さんだった。
監督補(副監督)でも三間さんにお世話になった。
通訳だ、と。
キャストに対して伝える力すごい。
こういうやり方があるんだって驚いた。
一番好きなのは音楽のはりかた。
ものすごい時間をかけて選曲していく。
ある大晦日(笑)、自転車で都会を徘徊してみようと、音響スタジオのそばの三間さんに事務所の近くにも行ったら、
大晦日に電気ついてた。
三間さん、ずっと音楽はってたんだなと。ワーカホリック。
そんな仕事ぶりが好きでオーダーしました。
[多田監督→橋本さん]
初めて一緒にお仕事しました。
最初お会いした時は、「どこのサーファーだ?」と。ものすごいラフだった。
音楽大丈夫か?と
(橋本さん、やっぱりそうでしたか、と笑)
お話しすると、ものすごくこちらの意図を知ろうとしてくれる。
銀英伝の内容にも興味持ってくれる。
メインテーマはこれだ!というものだった。
(メニューは三間さん)
プランを話して、信頼をもって仕事をしている。
☆ノイエのオーダーについて
ノイエではどんなオーダーを?という司会さんに、「多かったですね!」と口をそろえる三間さんと橋本さん。
[三間監督]
橋本さんとずっと会わせてもらえなくて、ゴーストライターかと思った。
自分はメニューだけ書いて、打ち合わせは監督がやっていたから。
2回しかお会いしたことない。今日初めてちゃんと話している。
なぜ1年隠されていたか(笑)
[橋本さん]
1年、1人での作業が多かった。寂しかった。
[三間さん]
お会いするときには緊張した。お会いして、お話しできるかたなんだなと思った。
☆橋本さんはどうイメージして作曲されていたか
[橋本さん]
2ndシーズンは物語的に、緊迫感、スピード感、壮大さ、そんな言葉がメニューに結構あったので、
そこを重視して作った。
☆橋本さんが一番苦労した点
[橋本さん]
1stシーズンで30~40曲書いた。今回追加で11曲かな?書いた。
そことの差別化が難しかった。
ずっとやってると、似たものができてしまう。
前回よりもっと、壮大、激しい、悲しい、と自分のなかで思いながらやって、書き直しもした。
自分のなかで納得いかず没にしたものもある。
☆三間さん、ノイエならではのことはありますか?
アフレコで気を付けているのは、ヤンもラインハルトも、トップに立つ人物。
指示するとき、承諾するとき、何人の命が乗ってるか考えてねと言っている。2人だけで決めないでね、と。
そこがないと軽くなってしまう。
自分も戦争経験があるわけではないが、アニメ製作などで、皆の熱い思いを担いでいる。
それと同じように、艦隊の長であれば、命を預かっていることを必ずこころがけて、と。
わかっている人はどーんとしているが、絶えず新しい人が入ってくるから、絶えず言い続けている。
その人が「わかりました」と言ったら、
「きみがわかりましたといった瞬間に100人の命が宿るんだよ」
と。
ほかのアニメに比べ、しつこく言っている。
(OVAの話)
前作はクラシックCD100枚だった。明田川さんのもとでやっていたが、アメリカに三か月くらいいくからやっておいてね、と。
30歳くらいのときに。
大役者さんたちに「こいつ大丈夫か」と思われながらやった。
車が大好きで、通勤も車だったが、そのなかでずっと聞いていた。
その時は6ミリをコピーしていて、リズムでハサミいれながら切っていた。
失敗するとコピーからやるのが大変だった。
今はPro Tools(プロ・ツールス)とかでアンドゥで戻れるから楽だけど、他が大変。
音楽はバラバラに貰う(リズム、弦、管楽器など)ので、バラのものを絵に合わせて繋いで作る。
数フレズレてても嫌なので、大晦日まで仕事している(笑)
☆橋本さんは実写の劇伴も担当されているが、ノイエで違うところは?
[橋本さん]
月9みたいな恋愛とかが多かった。それはモーツァルトとかバッハみたいな軽いビートのもの。
ノイエは、クラシックで言うと大交響曲。マーラーやブラームスな感じ。
だから非常にやってて楽しかった。壮大なスケール感があった。
☆劇場での上映をどのくらい意識したか
[多田監督]
TVシリーズ企画からはじまっているが、何らかの形でスクリーンにかける形にしたいと絵作りしていた。
なので、上映あるかないか構わず、最初から意識していた。
キー局で許されるなら、ラージビスタで作りたかった。予算倍以上だけど。
宇宙戦艦のおさまりは横長のほうがかっこよく見えるから、やりたかった。
フルサイズのフレーミングでも、劇場でかかることを想定していた。
群像劇として、登場人物のドラマにカメラを向けていこうとスタートしたので、アニメ的なフレーミングは多いけれど、戦艦は大画面を意識した。
だから3Dのモデリングも、ものすごいアップまで寄れるように、そのくらいの設計図がPCに入っている。
なのでTVで見ると、つぶれていたり、小さいのがいっぱいいたり(笑)する。
☆第2章の印象的なシーン
[多田監督]
わかりやすいところで、救国軍事会議の布告の場面。
客観的なカメラにならないよう、主観的にとった。
わざとらしく、グリーンヒルの顔を見せない。
指令室の皆の顔が驚愕していき、目線誘導からのフレデリカ。
ヤンはフレデリカを見ていて、意外と気遣いちゃんとできる。
人物の主観、気持ちに寄った演出で、よくできている。
あとはスタジアム。
ジェシカを単なる女闘士、女革命家にしたくなかった。
戦闘では、死ぬ人ギャーというのはわざと入れていない。
ここではキャラにカメラ寄せるディレクションで、はっきり、ジェシカの絶命を映した。
自分の絵コンテ担当回ではなかったのだが、絵コンテあがってきたときに、ジェシカは眼を閉じていた。
それを開けさせた。
残酷さを出す意図ではない。
彼女は写真を探していたんだ。
まだ何かやろうと、生きようとしていた。そこで絶命した。
だから、目を閉じてちゃいけないんだ、と。
[三間さん]
第2章で特別こだわったところはないけれど、ひとつ前の質問いいたい。
多田監督が劇場でやりたいといった時、3.1chにしましょう!と伝えた。
スピーカーが、C=センター、R=右、L=左、で3。それにブーム(重低音でるもの)で+0.1。
外では艦隊戦ドンパチしていても、艦橋ではそのドンパチは聞こえない。
BGMは外も中も変わらない。が、単に音を大きくすると、ヤンのしゃべりが聞こえなくなる。
重低音で外と中との違いを出しておいて、セリフはセンタースピーカーからだす。
センターから出るので、聞きやすい。
セリフがぬけて聞こえるのは3.1chだから。
つまりは、映画館では、同じ料金払っても、真ん中の方が得している。
これをわかっていると、他の映画館にいっても、「これ2chだな」とか違いがわかる。
映画の「聴き方」のコツですね。
[橋本さん]
三間さんすごい。
「俺トークショー苦手なんだよな」って言ってたのに。
[三間さん]
出るまでは嫌だけど、出れば、目の前にいるのは役者さんと同じだから。
皆、じゃがいも(笑)
(多田監督が、だまされちゃだめ、三間さんは「勉強してきた?」って聞くと「してねーよ」って答えて勉強してるのと同じ、と)
[橋本さん]
ふたりがこだわってくれたおかげです。
音つくって、はってもらって、初めて完成形を見て、どういう使われ方をしているかが、びっくり玉手箱。
ジェシカのシーンは泣く。
ロイエンタールと…あの…(言いよどむ。ミッターマイヤーかな?と思いのほか)モビルスーツのシーン!
ここでこれ使ったんだ、と割と意外性があり、どきどきした。
今回もありがとうございます。
☆ここで告知。
・まもさんと梅原さんの舞台挨拶に、「こういうとき呼んでもらっていいですか?」と三間さん。
☆最後に
[多田監督]
あまりきちんとしたトークできていない。もう少し面白いことを、と終わっていつも思う。
でも、笑いを取るよりも、作品の中身を離したほうがいいかな、と(仰るとおりです!)。
僕ではなく、ノイエを、番組を今後ともよろしくお願いいたします。
[三間監督]
お笑い担当だった三間です(笑)
予習したかいがありました、また予習してきます。
[橋本さん]
スタッフや製作陣の熱い思いが非常に詰まった作品です。
よろしくお願いいたします。
最後、大拍手に送られての、面白いお話てんこもりのトークショーでした。

拍手[1回]